スコッティッシュはベートーヴェンで花火を上げる(4/2)

L.v.Beethoven Symphony No. 7 & 8
 Berliner Philharmoniker
 Claudio Abbado (conduct)
Deutche Grammophon 469 004-2

 mozart1889さんの、ブロムシュテットの7番の記事にトラックバックさせて戴いてます。

[関連したBlog]

 この間、UK(イギリス)の野外コンサートの話を書きましたが、まぁUKに限らずですが、夏場の野外コンサートというのは結構あります。有名なところでは、ブレゲンツの湖上オペラなんてのがありますが、UKでもそこまで有名じゃなく、非定期的でも、野外コンサートは時々見かけます。
 UKで夏場で音楽祭で、というと、割とよく知られているのはプロムス - the PROMs - ですが、中でも知られたプロムスのラスト・ナイトでも、会場のロイヤル・アルバート・ホールとは別に、ハイド・パークで中継し、UK各地に特設会場を設けて、なんてことをやったりします。UKの夏は遅くて、21時過ぎくらいまで薄明るかったりしますから、そういうのをやってもあまり違和感が無いんですね、多分。
 プロムス自体、どうも日本では本当のところはあまりよく分かってないんじゃないかという気もするのですが、この辺の話もまた別の機会にして、実は「プロムス」なるものは別にロンドンだけでやってるわけじゃないんですね。実はUK各地であちこちで勝手にプロムスと名付けてコンサートをやったりしている。大体が「プロムス」って名前からして、 the PROMs、即ち the promenade concerts、の略称ですから。定冠詞の the を付けて特定のもの、つまり「あれ」を示しているわけですが、元を正せば一般名詞。

 去年の夏、スコットランドに行ってきました。正確にはシェトランド諸島に行って、帰りは車でぶらぶら南下してきたのですが、その際たまたま「スコットランドのプロムス」と称する催しに寄ってきました。ハイランドから国道を南に向かう途中、たまたまある観光案内所で見かけたので尋ねたところ、今夜、そこから100キロ足らずのところでやるとの答え。道からは外れるけど、どうせ予定も無いしということで、行ってみたのでした。
 場所はカーライルから東に50キロくらいのところにあるお城。そこの前庭を使って野外コンサートをやるわけですが、何せ庭が広いので、見渡す限り人、人、人。押しあいへしあいって感じじゃないんですが、見事に埋まってます。ピクニック気分なんですね。中にはでっかいテント張って、テーブルと椅子持ち込んで、ナイフとフォークでワインに料理、皆さん正装でいらっしゃってる、とかね。
 ところが天気はぐずつき模様。昼間はなんとか頑張ってるんですが、スコットランドあたりでは日が暮れて気温が下がると水蒸気が飽和するのか、夕方に降り出すケースが多いんですね。御多聞に漏れず雨粒がパラパラ、ザァザァ。でも、誰も退避しない。傘差して、ジャケットのフードを被って、耐えます。蒸し暑いというほどの気温にならないのはスコットランドならでは。
 プログラムも、なんか種種雑多で、うろ覚えですが、ウィンナ・ワルツあり、ツィゴイネルワイゼンだかツィガーヌだかあり、スコッティッシュの歌手を呼んでのスコットランド民謡あり、いろいろ。そして、クライマックスの目玉が「ベートーヴェンの第7番第4楽章(だけ)・花火付」。こちらもいい加減雨でうんざりしてたところでしたが、これだけは聞こうと頑張りました。
 いや、ホントに音楽に合わせて花火が上がる。冒頭の「ジャンジャカジャン! ジャンジャカジャン!」ってやつから始まって、まぁ、ティンパニが頑張るところに合わせて花火が上がるとか、そんな感じですね。日本の花火にくらべるとまぁ規模・色とも貧弱で単純ですが、それなりに考えて、強弱のアクセントも付けて、見物としては確かに面白いかも知れない。それにしてもよくまぁこんなこと考え付くものよ、と。日本では、いわゆるJ-POPのコンサートなんかでは使いますけど、こんな風に楽曲とリンクさせて、しかもベートーヴェンでやるってのはまず思いつかないだろうなと。

 これが実はオーケストラはスコットランドBBC交響楽団だかなんだか、つまり一応プロ。
 演奏は、まぁ推して知るべしですけど、リズムをきちんと聞こえるようにやるから、ああなるほどこんな風に花火が上がるのね、と得心出来るようになってるし。花火の頃には雨も止んで、最後はオールド・ラング・ザインをみんなで合唱。
 雨が降っても帰らないスコッティッシュも見事なもんですが、彼らにしてみりゃ折角のお祭り、いつもの雨くらいで帰る気は無いんでしょうね。
 本家の the PROMs でもそうだけど、良し悪し出来具合を云々する一方で、それはそれとして楽しんでしまう、そういう付き合い方というのがあるんでしょう。あそこで楽しんでる人達に「でもまぁ演奏はやっぱり本家のPROMsとでは落ちるよね」とか言ったら、「でもあっちには花火なんてないんだぜ!」って得意満面に返してくるような、イメージとしてはそんな感じかなと。

 ベートーヴェンの交響曲はいろんな録音がありますが、第7番、特に第4楽章に関してはアバドとベルリン・フィルのを。こういう曲をやらせると、やはりベルリン・フィルは上手いです。アバドのコントロールも絶妙。花火上げて聞くならこれだな(笑)




AUTHOR: mozart1889 URL: http://www.doblog.com/weblog/myblog/41717 DATE: 04/03/2006 01:57:18 TBを有り難うございました。
スコットランドのプロムス、面白いですね。
なるほど、7番の終楽章と花火ですか。あのリズムの刻みに花火が上がるのは、楽しそうですね。
いつもの雨で帰らない聴衆も素敵だなと思いました。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

verdi

Author:verdi
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2ブックマーク
FC2カウンター
118,000アクセスくらい+
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード