fc2ブログ

モンテヴェルディ/レスピーギ編曲の「オルフェオ」 (2/9)

Claudio Monteverdi "Orfeo" <orchestrated o. respighi by>
 Paolo Coni (Orfeo : baritone), Nuccia Focile(soprano),
 Claudia Clarich(mezzosoprano), Enrico Facini(tenor), James Loomis(bass)
 Orchestra da Camera Lucchese
 Herbert Handt(conduct)
CLAVES CD 50-9419


 レスピーギも20世紀の作曲家の一人です。イタリアン。1879-1936年。57才で亡くなってるんですね.....
 この人は、ローマの松・噴水・祭の3部作でよく知られた人ですね。それに、リュートの為の古風な舞曲とアリア(というかこれは「古代の」って言うんだろうな本当は....)。特にローマ3部作は人気曲ですから、こないだのヤナーチェクより、生演奏で聞く機会も多いのではないかと。

 で、この人結構いろんな作品があるのですが、その中に、モンテヴェルディの「オルフェオ」をオーケストレーションした作品があるのです。
 モンテヴェルディの「オルフェオ」といえば、現存する上演可能なオペラとしては最古のものの一つとされる「有名曲」。さすがに録音も多く、DVDもあります。そうした演奏はいわゆる「古楽演奏」、というより、まぁもとの楽譜があるのだから、そこからどういう風に演奏するか、という視点で考えて演奏されるのがごく普通、と言うべきでしょう。何せ1607年初演の作品です。おお!じゃ、今年が初演から400年!<今気が付いた
 ところがレスピーギ、この「オルフェオ」をオーケストレーションしたのです。要は現代オーケストラで演奏する為に編曲したのですね。1935年、ミラノ・スカラ座での上演の為だったそうです。それを、1984年に、ルッカでのMarlia Festivalで蘇演した際のライブ録音がこれ。CDでは、一部省略して1枚に収められています。

 聞いてみると、なるほどねぇ.....という感じです。確かに、音がレスピーギ風。当然ながら、「オリジナル」に比べると、音は豊かで厚みを持っています。それと、レスピーギが好きそうな、よく"泣く"弦合奏。合唱も追加で被さってたりとか。ただ、元のメロディ自体には手は入っていないようですね。そのへんが「オーケストレーション」たる所以?
 これは、いわゆる古楽好きには、結構耐えられないかも知れませんね。古楽ファンの人は、いわゆる古楽器の、敢えて言えば現代楽器に比べれば「痩せた」音を好んで聞く人が多いようで、そこへいくとこの編曲は、デコレーションの施し過ぎに思えるのでは。特に、レスピーギの音楽には時々映画音楽 - イメージで言うと「ベン・ハー」とか「スパルタカス」みたいなのかな? - のように響いてしまう瞬間があるのだけど、この編曲、結構「映画音楽風レスピーギ」が出てきますので。
 でも、レスピーギ好きにはたまらないのではないかな?レスピーギの音楽、として聞くと、原曲のメロディの良さもあって、なかなか楽しいのです、これ。「リュートの為の古風な舞曲とアリア」を聴いて「ああ、やっぱりリュートの原曲が聴きたい」と"しか"思わない人には向きませんが、あれを結構好きという人には面白いのでは。

 演奏者はあまり知らない人達。パオロ・コーニは、どっかで聴いたことあるような気が...







AUTHOR: Niklaus Vogel URL: http://yaplog.jp/niklausvogel/ DATE: 02/10/2007 00:05:37 ふたたびお邪魔します。私のコメントとこのエントリーのアップが同時であったようです(笑)。
レスピーギが「オルフェオ」を編曲していたことは何かで読んだ記憶がありますが、CDがあるのですね。これはレスピーギ・ファン(「ローマ三部作」系のスペクタル作品群には興味がないのですが…)としてぜひ聞きたいところです。
「古代舞曲とアリア」はとても好きですが、ギター版の原曲もなかなかでした。現代楽器演奏と古楽器演奏の両方が好きという節操のなさからでしょう…。(もちろん、演奏にもよりけりですが。)

コメント

非公開コメント

プロフィール

verdi

Author:verdi
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2ブックマーク
FC2カウンター
118,000アクセスくらい+
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード