スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

サンソン・フランソワのラヴェル (2/10)

ラヴェル:ピアノ曲全集
 サンソン・フランソワ(piano)
東芝EMI CC30-3615/6


 ラヴェルは昔から好きですが、フランソワの演奏は、もうずっと昔から聞き続けています。このCDは、確か、姉貴に大学の入学祝だか何かで貰ったんじゃないかな?昔は仲良かったんだなぁ.......(' ' ) トオイメ.......... って、今は仲が悪いってわけじゃないですが(笑)

 フランソワの演奏は、昔、諸井誠が褒めていたのを読んで、「これがいいんだ」と思いつつレコードでドビュッシーやベートーヴェンを聞いていたのですが、ラヴェルはこのCDから。未だに手放さずに今に至ります。
 あまりにも自分にとってのベーシックになってしまっているので、この演奏がどうこう、などという話はなかなか思いつかないんですけどね。全集ですからいろいろ入っているのですが、今日は「クープランの墓」を。
 この曲を最初に聴いたのもこのCDでですが、生演奏を初めて聞いたのが、若き日のアンジェラ・ヒューイット。当時、カナダで、グレン・グールド・コンクールで優勝して、その勢いで来日したのでした。今はもう無いと思うけど、武蔵野市の市民公会堂みたいなのが吉祥寺の駅の近くにあって、そこで聞きました。招待制の無料コンサートだったんですが、なかなか気の入った演奏でした。で、その時の曲目で、プログラムの最後にあったのがこの「クープランの墓」。いい演奏でした。今でもよく覚えています。特に、第5曲のメヌエット。

 元々が「クープランの墓」という名前の示す通り、この曲集は17~8世紀フランスの作曲家、フランソワ・クープランに捧げる曲として書かれています。原題は "Le Tombeau de Couperin" ですが、この「トンボー」という曲名は、かつてフランスで、死せる人の為に捧げられた楽曲によく使われた呼称です。曲自体の構成はバロック組曲ですが、同時にこうした名前を使い、同時に各曲が第1次大戦に斃れた友人・知人の想い出に捧げられています。完成したのは1917年。第1次大戦終盤の時期です。この作品には、そうした二重・三重の意味が込められている。
 けれど、そうでありながら、この組曲は決してそうした想いが表面的に直接現れている様な音楽ではありません。時に華やか、時に賑やか、或いはユーモラス。ただ、第2曲のフーガとこの第5曲のメヌエットだけは、穏やかで静謐な音楽です。特にメヌエットのそれは、優雅な中に失われた何かに想いを致すような、リリカルな楽曲。終結部のそれはラヴェルの書いた音楽の中でも類を見ないような音楽です。死者を悼むというより、墓の前で想い出を懐かしむような、そんな感じでしょうか。月並みですが。

 ヒューイットの演奏は、張り詰めた中、緊張を内に閉じ込めて淡々と奏してみせるという風のもので、その後のトッカータの躍動感との対比が印象的でした。後年、彼女もラヴェル全集を出して、その演奏もまた素晴らしい。けれど、私にとっての「クープランの墓」は、メヌエットは、やっぱりフランソワが先に立ちます。
 ラヴェルが、一筋縄ではいかない、韜晦の人であったとして、フランソワは洒脱なスタイルを崩さずに演奏という舞台衣装を着続けた人でしょうか。この組み合わせは見事なラヴェル劇場を見せてくれる。けれど、その韜晦という仮面と、舞台衣装とを、それはそれでそのままに、何か「想い」のようなものを垣間見せてしまった、というような音楽。
 ..........考え過ぎですかね?

 自分が死んで、葬式も済んで落ち着いて、そろそろ皆そんな奴がいたことも忘れかけて、でも、ああ、そういやあんな奴もいたねぇ、そうだったなぁ、なんて思った時に、こんな風に思い出してくれたら、いいなぁ....................ま、無理だな。3枚目だし。
 などと埒も無いことを考える夜なのでありました。




AUTHOR: mozart1889 URL: http://www.doblog.com/weblog/myblog/41717 DATE: 02/11/2007 04:56:02 おはようございます。
僕もラヴェルのピアノ曲は、サンソン・フランソワで聴きます。クラシック音楽を聴き始めた頃。諸井誠の『交響曲名曲名盤100』と『ピアノ曲名曲名盤100』が道しるべでした。いずれも音友のオンブックス。懐かしいです。
今も、「クープランの墓」や「亡き王女のためのパヴァーヌ」はフランソワで聴くことが多いですね。身体に染みついてしまった感じです。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

verdi

Author:verdi
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2ブックマーク
FC2カウンター
118,000アクセスくらい+
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。