「エフゲニ・オネーギン」抜粋 (3/3)

P.チャイコフスキー「エフゲニ・オネーギン」抜粋(ドイツ語歌唱)
 フリッツ・ヴンダーリッヒ(tenor)、イヴリン・リア(soprano)、マルッティ・タルヴェラ(bass)
 ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(bariton)、ブリギッテ・ファスベンダー(mezzo Soprano)
 ミュンヘン国立歌劇場管弦楽団・合唱団
 オットー・ゲルデス(conduct)
Deutsche Grammophon/ユニバーサル・クラシックス&ジャズ UCCG-3369

 昨日書いたアルゲリッチのピアノ協奏曲ついでに引っ張り出してきました。これまたこないだ取り上げた、ドイツ語歌唱の「ラ・ボエーム」の姉妹盤です。
 エフゲニ・オネーギンは好きなオペラです。昔々、このオペラで「おお、オペラってこんなに面白いのか!」と改めて感服させられたことがありまして............それ以来いろいろ聞いてますが、でも、大抵は原語のロシア語歌唱なんですよね。ドイツ語版はあまり聞かない。
 だから、ドイツ語で歌われると正直言って違和感があります。ロシア語だってドイツ語だって分かってる訳じゃないけど、明らかに語感が違うんですよね。特に、ロシア語の粘るような感じの発音に比べると、やはりドイツ語は違う。それもあって、というかそもそもドイツ語での録音なんて殆ど無いので、聞かないのです。

 聞かないけれど、しかしまぁ、これまた「ハイ。参りました」としか言いようの無い綺羅星の如き歌唱陣。いやまぁだからこそドイツ語歌唱でもわざわざ録音する意味があったというわけですが......
 まずは夭折したヴンダーリッヒのレンスキー。このCD、これを聞く為だけに買っても損は無い。もっとも、ヴンダーリッヒにはグラモフォンの録音全集みたいなのもあるので、第2幕のレンスキーのアリアは他でも聞けるには聞けますが。この録音は1966年7月、この二ヵ月後に彼は事故死してしまいます。自宅だか何処だかの階段から落ちたのだとか。階段、憎むべし。
 タチヤーナにはイヴリン・リア。あまり知名度は高くない方でしょうが、ここでの「手紙の場」の歌唱は見事です。
 若き日のブリギッテ・ファスベンダーが脇を固めて、外題役のオネーギンにはフィッシャー=ディースカウ。正直、彼の少々軽めの声には、やや合わないと言えば合わないのですが(それを言い出すと彼の声はオペラにはあんまり合ってないかも知れない)、合う合わないで片付けてしまうには実に惜しい。ある種の知性を感じさせる歌唱です。もし、オネーギンがこれほど理知的であれば、この悲劇は起きなかったろうに、自分が思っているほど知的でもなく、実は激情家で、それ以上に愚かであるオネーギンには、やはり、ディースカウは...............ディースカウに一番合うのは、やっぱりタンホイザーのヴォルフラムかなぁ......と言いつつ、やっぱり聞き入ってしまうのであります。

 いや、本当にいいんですよこのシリーズ。

 ゲルデス指揮のミュンヘン国立歌劇場管、というのは、まぁ要するに今で言うバイエルン州立歌劇場のことだろうと思いますが、こちらもいい演奏です。生で聞けたら楽しかったでしょうねぇ。



スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

verdi

Author:verdi
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2ブックマーク
FC2カウンター
118,000アクセスくらい+
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード