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ベルゴンツィ&ディースカウ オペラ二重唱集 (4/4)

Bereumte Duette
(La Forza, La Gioconda, Otello, I Vespri, Les Pecheurs, La Boheme, Don Carlos) Carlo Bergonzi (tenor)
 Dietrich Fischer=Dieskau (bariton)
 Symphonieorchestra des Bayerischen Rundfunks
 Jesus Lopez=Cobos (cinduct)
ORFEO C028 821 A


 オペラというとまずアリアを思い浮かべるのは人情ですが、重唱というのも結構面白いものです。まぁ、器楽曲だってソロより二重奏、四重奏が面白かったりするのですから、不思議ではありません。ハモる快感、というやつですね。
 オペラの場合は、そうは言っても、やはり主役級歌手の歌声を聞くのが楽しみだったりするので、二重唱くらいが書く方も扱いやすいのでしょう。いい曲が沢山ありますし、そうした二重唱を集めたCDというのもそこそこあります。

 で、ちょっと意外なのですが、この手の二重唱、実はテノールとバリトンの組み合わせ、というのでいい出来具合のものが結構あるのです。なんとなく「デュエット」と言われると、男と女、みたいに思う向きもあるでしょうが、実は男声二人というのはドラマを進める上で結構使われたりするのです。特に、男声の低声を使わせたらモーツァルトと双璧を為すヴェルディには、この手の二重唱が多くて、「運命の力」なんて、ある意味最高の聞かせどころが二重唱ですし、「オテロ」第二幕の幕切れ二重唱はおよそオペラ史上最強の二重唱かも知れません。プッチーニは「ボエーム」で独り者同士にとってもリリカルな二重唱を書いている。

 まぁ名曲揃いということで、古くはユッシ・ビョルリンクとロバート・メリルによるものとか、リチャード・タッカーとレナード・ウォーレンによるリサイタルのライブ盤なんてのもありましたが、この種の録音の中でも面白いのがこのCD。カルロ・ベルゴンツィとディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウによるもの。
 20世紀中盤を代表するイタリアのテノールの一人と、ドイツ歌曲の第一人者。異色といえば異色の組み合わせです。この二人、かつてショルティの振った「ドン・カルロ」の録音で共演していますが、わざわざこの二人で二重唱集を録音するのだから面白い。
 正直言うと、あまり合ってません。というより、やはり、幾ら素晴らしいと言ってみても、フィッシャー=ディースカウの声はどちらかと言えばイタリアオペラにはあまり合わないのでして。なんというか、ドイツ的ザッハリッヒカイトな歌に聞こえてしまうのですね。シューベルトを歌わせれば絶妙としか言い様がない詩情を湛えた歌になるというのに。
 まぁ、相方がベルゴンツィというのもあるのでしょう。この人、ややロブスト気味ながら、イタリア系のオペラに相応しい柔らかな声と歌い回しを持っていますから。ところがここがまた不思議なもので、そのベルゴンツィの声とディースカウの声が、何処かしら似通ったものがあって、重ねて歌われると存外違和感は無いのです。それに、ディースカウの「らしからぬ」歌は、しかし、決して間違っているわけではない。というわけで、実はこれがまた愛聴盤になっているのであります。

 まずは、最後から2つめに収録されている「ボエーム」の二重唱"もう帰らないミミ"をどうぞ。これが一番違和感無く聞けるのではないかと思います。ベルゴンツィとディースカウ、二人の息がよく合っていて、双方の歌が互いに溶け合っていく様は素晴らしい。決して巧いとは言えない、ヘスス・ロペス=コボス指揮のバイエルン放送響も、ここでは正しくワルノリして、いい味を出しています。
 そのまま最後の「ドン・カルロ」の二重唱を聞くのもいいですし、4曲目の「オテロ」第二幕幕切れの二重唱を聞くのもいい。後者はベルゴンツィのオテロというのも珍しいけれど、それ以上にディースカウのイアーゴというのも珍しい。ま、私はディースカウのファンなので、大喜びで聞いてますが、一般的には違和感があるのでしょうね、このディースカウの歌唱には。けれども、そこは流石にディースカウ、きちんと歌っていますし、それはそれで、あんまり怖くないけど聞く分には十分オテロ、というかイアーゴ、なのです。

 この録音は1982年。ベルゴンツィが1924年生まれ、ディースカウが1925年生まれだそうですから、57,8才で録音したわけです。もう少し、特にディースカウがもう少し若ければよかったのになぁ.....とちょっと未練がましく思うのではあります。そこへいくと、ベルゴンツィはあまりそういう風には感じません。この当時で十分「若い」というところでしょうか。艶もあるいい声です。
 そういえば、このCDの一曲目、「運命の力」の二重唱、ここはベルゴンツィ、セオリー通り柔らか~く歌っているのですね。これは模範歌唱と言ってもいいくらい。
 個人的にはORFEO1,2を争う勢いの名盤なのであります。





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