失われた小銭を巡る興奮 (5/23)

L.v.Beethoven : Piano Sonata No.9 E major op.14-1 / No.10 Gmajor op.14-2 / No.26 "Les Adieux" E flat major op.81a
Rondo a capriccio G major op.129 "Rage over a lost penny"

 Jan Panenka (piano)
SUPRAPHON SU 3570-2 111

 いや、まぁ、ねぇ..........こういうタイトルにしちゃうのも如何なものかとは思いますけど....

 こういう題名の曲があるのです。作曲・ルードヴィッヒ・ファン・ベートーヴェン。ロンドとカプリッツィオ ト長調。作品番号129。でも、作曲年代は1795年だとか。で、副題として、Rage over a lost penny、「失われた小銭を巡る興奮」というのがついているのです。
 6分ほどの小品で、軽快でちょこまかとよく動く旋律が左手の細かく刻んだリスムに乗って演奏されます。3連符でトリルのように聞こえる音形が繰り返し出て来て、これがまぁ落っことしてコロコロ転がっていく小銭を連想させる、ということなのでしょうか。
 まぁどうってことのないアンコールピースと言っていい小品なのですが、結構面白いんだなこれが。で、久々に聞いて、ちょっとツボにはまったので取り上げてみた次第であります。

 .......このCD、本来を言えば、「ベートーヴェンのピアノ・ソナタのCD」なんでありまして、あくまでこの小品はおまけです。アンコール的位置付け。アンコールでも何でもちゃんと真面目に弾いているのはヤン・パネンカ。チェコのピアニストで、1999年に亡くなっていますが、堅実な演奏を聞かせるピアニストです。ヨゼフ・スークやスメタナSQとの共演録音もある、ある時代のチェコスロヴァキアを代表するピアニスト、と言っていいのかな?
 勿論、「小銭」だけじゃなくて"本編"も聞いています。やはり「堅実」という感じの演奏でしょうか。ここに収録されているのは、op.14の1番と2番、それにop.81aの"告別"。なかなか渋い選曲ですが、"告別"は更に落ち着きのある演奏。面白かったのはむしろop.14の2曲でしょうか。第9番と第10番。これが結構面白いんですよ。この二つのソナタでは、ベートーヴェンは結構「軽い」書き方をしていたりして、重く、ずしーんと演奏されるよりは、むしろモーツァルトを思わせるくらいでもいいのかなと。
 パネンカの演奏、曲に添った堅実な演奏で、「ああ、こういう曲だったか」と再発見させられました。いわゆる「ベートーヴェン弾き」のピアニストだと、こういう曲の場合、軽い感じで弾いても尚剣気が抑えられない、というようなところもありますが、パネンカは至って自然体。曲に合っているということなのでしょうか。

 そういやぁ、例えばバックハウスとか、この「失われた小銭を巡る興奮」なんて、弾いたんですかねぇ?アンコールくらいでは弾いたことあるでしょうけど、録音は見たことないなぁ。グルダ、ケンプ、バレンボイム、アシュケナージ..........うーん。ブレンデルは、何処かでそういうの録音してそうな雰囲気はありますが..............
 決して皮肉でなく、パネンカ、合ってるんでしょうね、この曲にも。



AUTHOR: Niklaus Vogel URL: http://yaplog.jp/niklausvogel/ DATE: 05/24/2007 20:21:37 Verdiさん、こんばんは! RSSリーダーでこのタイトルを見た瞬間、あまりにVerdiさんらしくない選曲にびっくりしました(笑)。 それよりもパネンカのソロの録音があることさえ知りませんでした(汗)。パネンカといったら、スメタナ四重奏団とヨセフ・スークと一緒といった印象が強くて…。

> ブレンデルは、何処かでそういうの録音してそうな雰囲気はありますが..............

予想で当てられていらっしゃる。さすがですね! 初期にVOXに録音していたと思います。今手元になく確認できませんでした。
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