エルガー生誕150周年 (6/9)

E.ELGAR SYMPHONY No.2, op.63
 BBC SYMPHONY ORCHESTRA
 Sir Malcom Sargent (conduct)
BBC Music Vol.15 No.10



 英国の雑誌で"BBC Music"というのがあります。BBCが出してる雑誌ですが、毎号特集に関係するCDが1枚付いているのです。バックがクラシック専門のラジオチャンネルと幾つもの楽団を持ってるBBCですから、ラインナップは豪華です。
 で、これを購読しているのですが、今月の特集はエルガー生誕150周年で、その特集関連CDがこれ、というわけです。エルガー、1857年6月生まれだそうです。2日、なのかな?ちょっとはっきり書いてあるのが無くて......

 この間、車でラジオを聞いていたら、エルガーの「威風堂々第1番」に続いて、「戴冠式頌歌」の「希望と栄光の地」が掛かっていました。Pump and Circumstance March No.1、ですが、この曲の中間部に歌詞をつけて、後に「戴冠式頌歌」に使った際の出だしが Land of Hope and glory なのですね。The PROMs のラストナイトでも、「威風堂々」の演奏としながら、必ずこれが歌われるので、お聞きになったことのある方も多いでしょう。
 ラストナイトの後半で歌われる曲目は、ある意味軽いナショナリズムが交じった曲が多いのですよね、実は。「希望と栄光の地」もそうですが、「ルール・ブリタニア」なんてもろですからね。Rule Britania! Britania rule the waves! England's never never never surrendered!(だったかな?) いやはや(笑)でも、実際にその場に居ると、存外気にならないものですけどね。そのへんの話は措くとして、実は、後半の御約束曲目は全て連合王国の作曲家の手になるものです。その年によって他の作曲家が間に入るにせよ、ですが。まぁ、考えてみりゃそれも道理で、何分にも「自分達の作曲家」、いや、「自分達の音楽」ですからね。

 我々日本人の目から見ると、やはり「英国人」の自国の作曲家への愛情というのは贔屓に見えるのですよね。でも、それは多分話が違う。
 まず何より、いわゆる西洋古典音楽というのは、「英国人」にとっては自分達の音楽なのです、やはり。ヘンデルが最も華々しく活躍したのはロンドンでですし、この街にはモーツァルトもハイドンもやって来た。ベートーヴェンこそ来なかったものの、「第九」は他でもないロンドンの団体の委嘱が作曲の契機だった筈。
 であればこそ、その中でも自国の作曲家への思い入れも自然に出るものだと思います。あれを「贔屓」と思うのは、要するに日本人にはやっぱりクラシック音楽は「異物」だからなんだろうなと思います。山田耕作や伊福部昭を「我らが作曲家」と思う人はいるみたいだけど、単なる「好き」以上の「我らが...」てな話になると、やはりどっか頑張ってる感・無理してる感は否めない。
 少なくとも、毎年彼らの作品をみんなで合唱して、それがTV中継されて、なんてことはまずあり得ない。その程度の認知度というか存在感なんですよね。彼等が、というより、日本の社会の中でのそうした音楽の存在感が、かな?このへんの話もややこしいのでこの辺で割愛するとして....

 まぁ、素直に言って、こんな風に聞いて貰える英国の作曲家達はやっぱり果報者なんでしょう(笑)それとも、こんな風に聞ける作曲家を持つ英国人が果報者?

 で、このCDの話。BBC交響楽団はいいとして、指揮がサー・マルコム・サージェント。録音は1964年1月29日。ブリストルでのライブを録音したもので、"Never Before Heard on Disc" だそうです。まぁ、そうだろうなぁ。これ、年代の割にかなり録音状態がよろしくありません。多分放送用録音じゃないのかな?
 正直、こんな遠い感じでわざわざ管弦楽聞くのもなんだかなぁと思ったりもします。ただまぁ、放送用の場合、音が貧弱なりにバランスを考えて録られてることも多いので、悪いなりに聞けたりもします。これもそんな感じ。やっぱり良くはないですけどね。
 曲自体はなかなか面白い。エルガー自体は19世紀と20世紀の境目を生きた人ですが、やはり彼の本質は19世紀的なものに根差してるんだろうな、という気がしてくる。20世紀としてはオーソドックスな作風です。そう、この曲、1911年に作曲されています。歴とした20世紀音楽ですが、ブラームスほどに晦渋でなく、ブルックナーほどに偏執的でもない。R・シュトラウスほどには斜に構えてない。まぁ、確かにこうやって聞いていると、もうちょっとちゃんとした録音で聞きたいとは思いますが。とはいえ、贔屓の引き倒しにはなってない。相応の演奏です。
 全4楽章、この演奏では全曲で55分弱。そうやって考えると結構な大曲ですよね。

 そういや、最近はエルガーの交響曲って、録音する人、あまり居ないですよね。まぁ、元々グローバルな人気を誇っているとは言えないけど。でも、英国内では、それこそBBCを母体にした団体が幾つもあるので、演奏回数ではそう少なくもないのでは。





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