ブリテン歌曲集 (8/6)

B.Britten : Seven Sonnets of Michelangelo op.22 / Cnticle 1 op.40 / Four Folksong Settings / Winter Words op.52
 Anthony Rolfe Johnson (tenor)
 Graham Johnson (piano)
helios CDH55067

 Doblogのアクセスカウンターが壊れたようです。「今日のアクセス数」がリセットされずに累積されるらしい。つまり、Doblog的には、今日はまだ土曜日ということでありましてぇ.....(^0^)/ (^0^)/ (^0^)/ キョーモオヤスミィ!

 んなわけあるかい。

 まぁ、この程度の不具合なら可愛いもんですしね...........

 閑話休題。

 ここ最近、英国音楽への人気度と言うか注目度が高まっているような気がするのは私だけでしょうか。多分そんなことはないと思うのでして、実際に演奏会などで取り上げられることも増加傾向にあるのではないかと思うのですが、如何なもんでしょう?
 今年はエルガー生誕150年とかで、そのせいもあってエルガーを聴く機会は増えていると思うのですが、でも、やはりそれだけではないような。そういえば、以前に比して、英国の音楽界に於ける存在感は上がっているのかな。長らくバーミンガムなどで活躍したラトルはベルリン・フィルを指揮し、新進指揮者のダニエル・ハーディングも、古参でこのところ注目度も高いハイティンクも英国に縁のある指揮者。加えて、声楽界ではイアン・ボストリッジが現代を代表する歌手の一人になってきているし、注目度は明らかに高いのでは。

 ということもあろうけど、でもやっぱり自分個人の英国音楽への注目度が上がっているのも確かではあります。特に結構マイブームなのがブリテンなのであります。
 ブリテンというのはなかなか面白い人で、もう完全に20世紀の人で、しかも第二次大戦後の方が活躍した期間は長いのに、その音楽は同時代の「ゲンダイオンガク」からかなり隔たった独自路線を歩んだ人であります。流石に調性感はかなり崩れているけれど、基本的には西洋音楽の和声を基に作られた音楽だし、ブーレーズだのシュトックハウゼンだのから比べるととんでもなく反動と言うか時代遅れの音楽を書いた人です。
 見方によってはショスタコーヴィチと相通ずるものがあるかも知れません。ただ、ブリテンにはショスタコーヴィチほどの自虐的な諧謔という迷彩を纏う必要はなかった、というのは大きいかも知れません。ショスタコーヴィチのような「体制に理解される為の音楽」を不要とした筈のブリテンが、しかし、必要以上の皮肉や韜晦を伴わない、それでいて「聞き易い」音楽を書いたのは、やはりそういう音楽が好きだったから、なんでしょうか、ね。

 実際、ブリテンには、初期の作品が多いとはいえ、歌曲の作品が多くあります。と同時に、実は民謡集の編曲も数多く残しています。まるでブラームスのよう。で、正直に白状すると、私は実はオリジナルなブリテンの歌曲も悪くないけど、こちらの民謡集の方が存外好きだったりするのです。
 それにはまぁ色々な理由があるにはあるのですが、やはりブリテンの作品がいいのです。選ばれた曲もいいけれど、微妙に近代的な和声を施しながら、原曲の良さを上手く生かしている。ブラームスの民謡編曲集も同種のものとして優れていますが、ブラームスのそれに比べると、ブリテンのはモダンさが漂い、それでいて「御化粧」した感じが何故か少ない。民謡そのものを聞いている気にさせられる面があるのです。

 ブリテンの歌曲のもう一つの楽しみは、英国のレーベルが積極的に録音を残していることから、同曲異工(同工異曲じゃないですよ)を聞く楽しみがある、というところでしょうか。英国縁の大レーベルは勿論EMIとDECCAですが、その他に、CHANDOS、HYPERION、NIMBUSなど幾つかの「マイナー」レーベルもあります。まぁ、NIMBUSは倒産?した筈ですし、HYPERIONも著作権問題等で色々大変らしいですが、まだまだ頑張るでしょう。この中で声楽に特に強いのがHYPERION。ここからは、ブリテンの民謡編曲集を全部収めた2枚組も出ていますが、今日聞いているのは、HYPERIONの別レーベル、Heliosから出ている廉価盤の一枚。
 アンンソニー・ロルフ・ジョンソンは、HYPERIONを中心に録音している英国のテノール。伴奏はグラハム・ジョンソン。伴奏者として結構活躍しています。まぁ、演奏の質は保証済。ここでは、「ミケランジェロの7つのソネット」と「冬の言葉」(トマス・ハーディ)を両端に据えて、間にカンティクルと4つの民謡編曲という構成です。両端の、オリジナル歌曲の現代風に挟まれた民謡編曲がいい箸休めになっています。というか、これが聞きたかったりするんですけどね。ま、「冬の言葉」とか、なかなか面白いのですが。
 ずっと以前も、いやもう二度ほど?書いた曲ですが、この中では民謡4曲目の"O waly, waly" 「ああ、悲しい」という曲がお気に入り。ソマーセットの民謡。旋律は物悲しげなもので、それ自体も十分魅力的だけれど、それに付けられたピアノの伴奏が秀逸。終始、同じリズムで一小節あたり3個の和音を奏でるだけ。基本は低=高=低の組み合わせだけ。それが多少の強弱と若干のテンポの揺れを伴うだけ。いやぁ、これならひょっとして自分でも伴奏出来るかも?というような単純さなのに、素晴らしく心に迫るものがあるのは、やはり原曲の魅力と、それを損なわずにそれでいて雄弁な伴奏を付け得たブリテンの才能、特に和声感のそれでしょう。

 まぁ、「これがブリテンだ」というのはちょっと無理がありますが、しかし、これほどの佳曲はなかなか書けません。シューベルト級の名作とつい言いたくなるような。この後の「冬の言葉」など聞いていると気が付くのですが、ブリテンの和声は実にモダンなのに、それが無理していないので、聞き易いのです。結構面白いですよ。





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