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シューベルト:弦楽五重奏曲 : ヴェーグQ&カザルス (8/18)

F. SCHUBERT : String Quintet in C op.163, D.956
L.v.BEETHOVEN : Sonata for Piano and Cello in F, op.5-1

 Sandor Vegh, Sandor Zoeldy (violin)
 Georges Janzer (viola)
 Pablo Casals, Paul Szabo (cello)
 Wilhelm Kempf (piano)
 PHILIPS 420 077-2

 こないだのDoblogの大混雑はサーバーの不調が原因だったそうで........あらららら。またメンテナンスだそうです。まぁ、故障はどうしても起きるものではあるからなぁ。

 そろそろ夏休みもおしまいです。1週間休んだんだからいいでしょ、ってところですが。折角なので出掛けたり、家でCDを聞いたり、出来ることはやっておこう、ってところでしょうか。そんな毎日です。

 さて、今日はシューベルトの弦楽五重奏曲。恐らくはシューベルトの器楽曲では最高傑作の座を争う名曲、いや、古今の室内楽の中でも最強の座を争う一曲ですが、その割には渋過ぎるとかいうことで、決して世評に名高いとは言えない不思議な作品であります。そりゃぁまぁ、「ます」とか「ロザムンデ」や「死と乙女」あたりに比べれば、渋いって言うのも分かるけど.......渋過ぎるって言われてもねぇ......渋茶が渋くなかったら渋茶にならないでしょうが、全く。てなところでしょうか。
 この曲の録音もそこそこあるのですが、今回引っ張り出して来たのは、少々古い録音。1961年、プラド音楽祭での録音。ヴェーグ四重奏団にカザルスがもう一本のチェロとして参加した形のもの。まぁ、そういうメンツと考えると、録音年代より実質もう一回り古い世代の演奏、と考えていいかも知れません。

 しかし、この、ありきたりな表現だけれど、歌心溢れる音楽の素晴らしさ!この曲に限らず、シューベルト晩年の器楽曲は、技術的に演奏出来る出来ないを別にして、楽曲全般に流れる歌を感じる力量の有る無しがまず問われてしまうと言っていいでしょう。ドイッチュ番号で言えば800番台後半あたりからその傾向が出て来ますが、このD.956以降、D.957が「白鳥の歌」、そしてD.958から960にかけてのピアノ・ソナタと、胸突き八丁の高峰揃いであります。
 ヴェーグ四重奏団とカザルスの組み合わせは、勿論、この歌心を汲み取るには何の問題もないのですが、素晴らしいのは、それを承知の上で決して「歌おう」としない演奏であること。放っておいてもシューベルトの作品には歌があるので、演奏者が無理して歌う必要はないのです。楽譜にある通りにきちんと演奏すれば自ずから歌は立ち現れる。晩年のシューベルトの器楽曲で理想とされるべき演奏型の一つですが、このアンサンブルはまさにそのスタイル。演奏自体が歌心を制しかね、つい多弁になっている部分もあるのですが、根本の所を妙にいじくり回さないから、決して崩れることはありません。

 この曲、確かに沈鬱でデモーニッシュなイメージが強くはあるのですが、決してその要素が全てではないんですよね。
 一体何処がC調なんだ?と言いたくなるような出だしですが、よくよく聞くと決して沈「鬱」ではない。沈思黙考、自らの中へと潜って行くような音楽。デモーニッシュなものは、その中で出会う己の内面に存するものであるのかも知れません。
 そして、これまた晩年のシューベルトお約束の「締念と静謐の支配する緩徐楽章」である第2楽章。内側へ内側へと入って行くような音楽は、しかし、決して閉じているのではなくて、より深い所を目指す音楽なのかも知れません。

 暑苦しいと言えば暑苦しい音楽ですけど、こういう時間のある時でないと、なかなかこういう曲をじっくり聞き直すのは難しいですからね。第二楽章に蝉の声が被さって、ちょっと不思議な気分であります。ヒグラシでなくてミンミンゼミであるところもまた面白い。

 ちなみに、このCD、同じ機会に録音された、ベートーヴェンのチェロ・ソナタも入っています。伴奏はケンプ。これもまた面白いですが、それはまた別の機会に。それにしても、カザルスという人、結構後年まで達者だったんですねぇ。戦前の、バッハの無伴奏チェロの録音だけでイメージすると、ちょっと偏ったイメージになってしまうかも。



AUTHOR: 凛虞 URL: http://shostakovich.blog.shinobi.jp/ DATE: 08/18/2007 22:08:04 Verdiさん、こんばんは!
ヴェーグ四重奏団によるベートーヴェン、枯淡な新盤の後期を気に入っているのですが、このシューベルトはいつごろの録音なのでしょうか?
シューベルトのクインテット、のんびり聞くにしても全曲通して聞くには、かなりのエネルギーが必要となってしまいます。
演奏する側の集中力たるや尋常ではないと思います。
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コメント

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丘さん、こんにちは。コメント有り難う御座います。

そうですね、多分同じCDですよね。カザルスの録音では割と聞き易い方なので有り難いです。マルボロ音楽祭の録音とかは結構あって、一時期まとめて聞きましたが、ちょっと録音が厳しくて......(^^;



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