パヴァロッティのトゥーランドット (10/7)

Puccini : Turandot
 Joan Sutherland, Montserrrat Caballe (soprano)
 Luciano Pavarotti (tenor)
 Nicolai Ghiaurov (bariton)
 London Philharmonic Orchestra
Zubin Mehta (conduct)
DECCA 414 274-2

 パヴァロッティが亡くなって、1ヶ月が過ぎました。そろそろ月刊誌等の特集でもパヴァロッティ特集が出始める頃です。タイミング的には2週間くらい遅れているかと思いますが、定期購読しているBBC music magazineOPERAは、揃って表紙が黒い背景でにこやかなパヴァロッティの写真です。勿論追悼記事がカバーストーリー。とはいえ、「ポップスター」パヴァロッティに、屈託が無くもない、よりマニア度の高いOPERAと、躊躇うこと無くそのポップ性も含めて高く評価しているBBC music magazine、という差はあるのですが。

 やはり雑誌として読んで楽しいのは、より大衆性の高いBBC music magazineです。中で、各界の士による追悼のコメントが掲載されていますが、中で心を打つのはミレッラ・フレーニの、ありきたりだろうけれど、万感胸に迫るもののあるコメント。曰く "We have lost a great tenor, a great singer, but I have lost a great friend." (BBC music magazine, p23, October 2007) 以前も触れましたが、メトの記念ガラで、こうもり第2幕の劇中劇ガラコンサート大トリでのフレーニの表情が忘れられません。パヴァロッティがロドルフォ、ドミンゴがマルチェッロで、ボエーム4幕の二重唱「もう帰らないミミ」を歌う、その姿を「どれどれ、どんな感じ?」と如何にも楽しそうに眺めるミミ、ならぬフレーニ。この姿を収めたカメラマンも、ディレクターも、本当に偉い。これもまた15年くらい前の話です。

 なのですが、そこはやっぱりBBC。フレーニの前に載っているコメントは、誰あろう我らがデイム・ジョーン・サザランド。そしてまた、パヴァロッティを忍ぶディスク紹介でも、CDで上がっているのは「連隊の娘」「清教徒」「ボエーム」そして「トゥーランドット」、いずれもデッカへの録音です。全部聞いてる方はお気付きでしょうが、御存知「カラヤンのボエーム」以外は全てサザランドがプリマなのであります。偉大なり、サザランド(笑)
 いや、揶揄でなく、私も本当にサザランド好きなんですけどね。

 という訳でパヴァロッティを改めて偲びつつ聞いているのが、お勧めの一点、「トゥーランドット」であります。なんとなんと、1972年の録音。35年前です。にも関わらず、なんとトゥーランドットの定盤は、この後も大して代わり映えしません。まぁ、この前にはコレッリ=ニルソン、デル・モナコ=ボルク、ビョルリンク=ニルソンという重量級があったし、後にはカレーラス=マルトンとかカラヤンの指揮でドミンゴが歌ったりとか、そのくらいしか無かったので、やむを得ないんですけどね。
 実はキャストが凄い。ロンドン・フィルにメータの指揮はともかく、リューにカバリエ。サザランドのトゥーランドットに対するに、ですから、これはなかなか凄い。いや、堂々たるリューであります。ティムールにギャウロフ、何故か皇帝にサー・ピーター・ピアース。ピンポンパンにはトム・クラウゼやピエロ・デ・パルマの名も見えます。

 まだ若い、と言っても37歳のパヴァロッティの声がいい。後年の独特の「泣き」が入ったような感じはまだ浅く、その分まっすぐに聞こえます。「誰も寝てはならぬ」、いいですねぇ。スタジオ録音だから拍手が入る訳ではないですが、見事に若い声で歌い上げています。
 それと、カバリエのリュー!この役は、線の細い人が演じるのが一般的なようですが、視覚抜きのCDでは、貫禄は十分あります。3幕の姫との掛け合い、「喋らないのは愛故...」と歌い上げる所も秀逸です。

 トゥーランドットだと、どうしても古い超重量級の演奏に目がいってしまうのですが、この録音なんかは、パヴァロッティとサザランドで、聞く限りではある程度の軽さも出してみせたというところで、この辺の工夫が結構いいかなと思います。

 このCDも久々に聞きましたが、やっぱり無条件に面白いですね。オーケストラの録音も含めてきちんと取られているあたりが、全体的に飽きのこない造りになっているかなと思います。



AUTHOR: mozart1889 URL: http://www.doblog.com/weblog/myblog/41717 DATE: 10/10/2007 08:09:05 カラフは、やはりパヴァロッティで聴きたいです。
「誰も寝てはならぬ」は今も最高、僕はミーハーなので、この演奏が好きです。
輝かしさと力強さが融合した、素晴らしい歌唱と思います。

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