ザルツブルクの音楽(エラート:空想の音楽会シリーズ) (10/31)

空想の音楽会(26):ザルツブルク、ミラベル宮におけるモーツァルト音楽会
ビーバー:バス独唱、弦楽合奏と通奏低音の為の<夜警のセレナード>
ムファット:2つのヴァイオリン、チェロ、弦楽合奏と通奏低音の為の協奏曲第11番
 カルダーラ:弦楽と通奏低音の為のトリオ・ソナタ ロ短調
 W.A.モーツァルト:ヴァイオリンと管弦楽の為のアダージョ ホ長調 K.261
 L.モーツァルト:弦楽と通奏低音の為の交響曲 ト長調
 M.ハイドン:交響曲 ハ長調

 ヤーコブ・シュテンブフリ (bass)
 ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル、ハンス・ビュンデ (violin)
 ベティ・ヒンドリックス (cello)
 ギュンター・カーラウ (cembalo)
 ザール放送室内管弦楽団
 カール・リステンバルト (conduct)
ERATO/ワーナーミュージック WPCS-5886

 エラートの「空想の音楽会」シリーズのことは、以前書いたような気がしたのですが、自分のblogを検索しても出て来ない。どうやら、以前似たようなことをやっていたHPで書いたネタだったようです。
 なので、もう一回ここで書いちゃえ(^o^;

 ERATOといえば、フランスの古楽系を中心にした録音で知られるレーベルです。今でこそWarnerグループの一部門に過ぎませんが、かつてはパイヤール室内管等を擁し、バロック以前の音楽について強力なラインナップを誇っていた訳です。
 そのERATOが1960年代から録音していたシリーズ、と言っていいのかどうかですが、題して"CHATEAUX et CATHEDRALES"。「城館と大聖堂」くらいに訳すのが適当なのでしょうか。つまり、あちこちの城館や聖堂の最盛期には、こんな音楽が演奏されてたんじゃないのかな、というプログラムを組んで、その場所で実際にこんな演奏会が行われたのでは、というシチュエーションを想定しているわけです。
 邦題が、「空想の音楽会」。ベタっていやぁベタですが、名は体を表す。いいネーミングだと思います。自分で「空想だぁ!」って言い切っちゃうところが潔い。下手に蘊蓄傾けて、これが如何に当時の姿に近いか、なんて滔々と語り出すところからは随分遠いと思います。

 このシリーズ、発売当時はレコードだった訳ですが、10年ほど前にCD化されて発売されました。全30枚。結構な数でしょ?

 で、このCD。題して「ザルツブルク、ミラベル宮におけるモーツァルト音楽会」。ザルツブルクのミラベル宮は、大司教の宮殿であったわけですが、そのミラベル宮に縁のある作曲家の作品を集めて録音したもの。ですので、この場合は、本当はこういう音楽会は無かったんじゃないかと思うんですけどね。
 何せ、作曲家群が、ビーバー(1644-1704)、ムファット(1653-1704)、カルダーラ(1670-1736)、W.A.モーツァルト(1756-1791)、L.モーツァルト(1719-1787)、M.ハイドン(1737-1806) ですから。特に、最後のM.ハイドン(ウィーンのヨーゼフの弟)の作品は1788年の作。既にレオポルドは没して、勿論ウォルフガングは大司教と訣別して久しいので、この組み合わせで演奏会が持たれることはまずないんじゃないかと思います。
 前3者は、あくまでバロック期の作曲家ですし、音楽も後3者とは随分違う。レオポルドやミヒャエルの作品は、ああ、こういうのが古典派、或いは前古典派の交響曲、なのかねぇ、という感じ。まぁ、兄ハイドンが書くにはちょっと繊細過ぎるかな、という気がします。特にミヒャエルの作品の場合。
 面白いのはビーバーの「夜警のセレナード」。シンフォニアのような弦楽合奏に続いて、全く趣き変わって、静かな弦のピチカートに乗ってバス独唱で夜警が火の始末に注意と歌いながら歩いてゆく。.........書いてる自分でも、「なんだそれは」と思ってしまいますね。でも、聞いている分には面白いのですよ。

 そう、この曲はどう、とか、あの曲はどう、とか、難しく考えずに、「へぇ、こんな音楽もあるのか。なるほどねぇ」という感じで楽しむシリーズなのかな、とか思ったりします。例えばこのCDでも、本来ならビーバーの「夜警のセレナード」とか、M.ハイドンの交響曲は、楽章毎にトラックを配してもいいんじゃないかと思うのですが、1トラックで済ませちゃうんですよね。まぁだからというわけではないけど、このCDで真剣にザルツブルクの音楽文化の歴史を考える、というより、こんな録音で往時に想いを馳せる、イメージを持つ、みたいな聞き方が楽しいんじゃないかと。
 惜しむらくは、今からすればかなり録音が厳しいこと。音質、特に質感や音色が微妙に良くないんですよね。録音によってはいいのもあるようですが.....
 まぁ、かつてこういう録音もあった、という聞き方が丁度いいんでしょうか。







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