ナポレオン治下のフランスのサロン音楽(エラート:空想の音楽会シリーズ) (11/2)

空想の音楽会(18):ラ・マルメゾン宮における皇后のための音楽会
 L.E.ジャダン:ハープとピアノフォルテのための二重奏曲第2番 ロンド
 ギャラ:わが青春に / あの人は彼処に
 ダルヴィマール:私の心は嘆く
 H. ジャダン:ピアノフォルテの為のソナタ op.4-3
 ナーデルマン:ハープの為のイギリス風小ロンド op.92
 ダルヴィマール:ロシア歌曲によるハープの為の変奏曲
 H.ジャダン:月へのロマンス
 L.E.ジャダン:ウェルテルの死 / シャンソン
 ボワエルデュ:ハープとピアノフォルテの為の二重奏曲 第2番 アレグロ・モデラート
 リリー・ラスキーヌ (harp)
 ベルナール・クルイセン (bariton)
 ロベール・ヴェイロン=ラクロワ (fortepiano)
ERATO/ワーナーミュージック WPCS-5878

 先日取り上げた「空想の音楽会」シリーズからもう1枚。いや、このシリーズ、もう品切れ状態ですが、面白いんですよ、結構。

 こちらは題して「ラ・マルメゾン宮における皇后のための音楽会」。ナポレオン妃ジョゼフィーヌが購ったマルメゾン宮で演奏されたであろうサロン音楽を集めた録音です。こちらは、時代が限られているので、取り上げられた作曲家が活躍した時期も概ね集中しております。がしかし、ここで取り上げられている作曲家がまたよく知らない人達ばっかり......
 いちいち改めて列挙はしませんが、上記のラインナップを見ればお分かりと思いますが、私、このCD以外で目にした覚えが無い人達ばかりです。ジョゼフィーヌはフランス風の音楽を専ら好んだとかで、彼らは勿論フランスの作曲家。当時の上流階級に人気の作曲家達であったそうです。

 しかし、まぁ、正直、口当たりのいい音楽ですね。特に器楽曲。一方、ここでは6曲の歌曲が披露されているのですが、これがまた全てハープ伴奏(!)による歌曲なのです。で、この曲達が、なんともメランコリックな表情を湛えた、まぁそう言っちゃあれですが俗な作品揃いでありまして.....
 だって、題名が「我が青春に」「あの人は彼処に」「私の心は嘆く」「月へのロマンス」「ウェルテルの死」「シャンソン」ですからね。詩がライナーに掲載されていないのは断腸の思いであります。残念至極。ハイ、面白がってます。でも、こんな俗な作品だけど、ハープの音色は七難隠しますね。何となくそれっぽく聞こえてしまうのが凄いと言えば凄い。ちなみに、ハープはリリー・ラスキーヌ。ちょっと勿体ないですかね。

 まぁ、これも、肩肘張って「これが当時の音楽であるか!」と研究しても野暮ってものでしょうね。サロン音楽でもありますし、きらーくに「うん、こんな感じなのね」と聞くのがいい感じなんじゃないかと思います。
 ま、それを言うとちょっと可哀想なのもありますが。件の歌曲3曲の後、丁度中心に、H.ジャダンのピアノフォルテの為のソナタというのが録音されてます。これも、ちょっとロマン派の香りが漂って来るような音楽だけど、それなりに端正に書かれていて、これだけ捉えて聞く分にはなかなか面白いのですが、こうやって置かれると「あ、これがサロン音楽なんだ」というように心持ち色眼鏡で見てしまう気もします。人間、先入観から自由に、というのは、存外難しいようです。
 フォルテピアノを弾いているのはロベール・ヴェイロン=ラクロワ。こちらもお懐かしいお名前です。やはり往年の名手による演奏ですね。思うに、この録音も1966年のものなのですが、当時としては結構いい演奏家を起用している訳です、このシリーズ。結構贅沢なもんだと思いますよ。





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