サント=コロンボ師のヴィオール組曲集 (11/10)

Monsieur De Sainte Colombe : Pieces de Viole
Paolo Pandolfo (viola da Gamba)
Thomas Boysen (theorbo, baroque guitar)
GLOSSA GCD 920408

 今から10年以上前なのでしょうか。「めぐりあう朝」というフランス映画がありました。DVDにもなっていたのですが、買いそびれる間にあっと言う間に廃盤になってしまいました。
 文化村のル・シネマなんかでやっていた、いわゆるミニシアター系(果たしてあそこをミニシアターと言えるのか?という問題はあるが)の作品ですが、「カストラート」と並んでいわゆる古楽というかバロック音楽の世界、作曲家で言えば定番のバッハ、ヴィヴァルディ、ヘンデル、テレマン、コレッリ、クープラン、シャルパンティエ、といった人達だけではないんだよ、というのを広く認知させる契機になった映画といっていいと思います。
 17世紀後半から18世紀初めに活躍した(というのはつまりバッハあたりより少し早く、ということになりますか)マラン・マレという音楽家と、その師であったけれど、いわば無名の音楽家、サント=コロンボ師を巡る物語です。粗筋まで詳しくは書きませんが、マレとサント=コロンボの間に師弟関係のようなものは実際ありはしたようで、マレにも「サント=コロンボ氏へのトンボー」という曲があります。

 映画では、サントラはジョルディ・サヴァールが担当していましたが、上映された頃は「サント=コロンボの音楽はあまり聞かれていない」、いやうっかりすると残ってない、くらいに言われてたようです。まぁそれから10年も経てば状況は変わるようで。研究も進んだようです。
 このCDは、件のサント=コロンボ氏の手による、ヴィオール作品集。ヴィオールとテオルボ又はバロックギターというのは、恐らくはテオルボなりバロックギターなりが通奏低音を担当しているのではないかと思います。ヴィオール作品集と言いながら、平たく言えばバロックの舞踏組曲集。
 様々な表情を見せてくれますが、ヴィオールに加えてテオルボやギターの音が特徴的なので、曲のどうこうよりも音楽としての聞こえ方というのか、音そのものの方に気がいってしまいます。ヴィオールはヴァイオリンに比べると大きな音は出ないが表情豊かで云々、なんてことをよく言われますが、ここでのヴィオールの音はむしろヴァイオリンに近しく感じるくらい。それにテオルボらの音がアクセントを付けていて、むしろそちらが主役に感じることもあるくらい。

 件の映画の中では、まるで真の音楽を探究する求道者みたいな描かれ方で(ま、聖コロンボ氏、ですからね)、その音楽も、俗な音楽で成功したマレとは根本的に違うんだ、と言わんばかりでした。でも、ここで聞ける「サント=コロンボの音楽」は、決して求道者的なものでもなく、永遠の静謐、とかなんとかまぁそんなようなものを感じさせるのとは違っていて、てな感じでしょうか。
 演奏はパオロ・パンドルフォのヴィオール、トマス・ボイセンのテオルボとギター。過不足と言うか良し悪しを安易にどうこうする気はないですが、演奏自体は達者なようです。




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