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パヴァロッティ:イタリア・オペラ・アリア リサイタル (12/2)

Luciano Pavarotti : Sings Tenor Arias from
Wiliam Tell (Rossini), I Puritani (Bellini), Don Pasquale (Donizetti), Mefistofele (Boito), Il Trovatore (Verdi), La Gioconda (Ponchielli), La Boheme (Puccini), L'Arlesiana (Cilea), Maristella (Pietri)

 Luciano Pavarotti (tenor)
 Arleen Auger / Gildis Flossmann (soprano), Peter Baillie (tenor),
 Reid Bunger / Herbert Lackner (bass)
 New Philharmonia Orchestra, Leone Magiera (conduct)
 Wiener Opernorchester und chor, Nicola Rescigno (conduct) (Rossini, Bellini, Verdi, Cilea)
 DECCA 475 8380

 出たよ出た出た出ましたよ!
 クラシック界の弔問ビジネスは毎度のことですが、さすがパヴァロッティともなると追悼盤が沢山出てきます。それも如何かと思うけど、今まで出し惜しみして来たこのアリア集、ついに再発されました。しかも輸入盤でも!思えば20年来の付き合いのアルバムですが、つい買ってしまいました。
 別に私はCD屋の回し者でも何でもないですが、いや、損はしませんよ旦那。思うにパヴァロッティのアリア集の中でこれ以上の物はないでしょう。パヴァロッティを、いやオペラを語るなら、まずこれを聞け!という勢いです。

 若い頃の録音です。ジャケットは髭の無い若いパヴァロッティ。

 この中ではまずは何と言っても二曲目の "A te, o cara"。ベッリーニの「清教徒」からのアリア、正確には4重唱ですが、これがこのアルバムの白眉。1971年の録音ですが、この頃のパヴァロッティは絶頂を迎えんとするところ。リリコ・レッジェーロなのに芯があるからロブストな役も歌える。若いから傷もあるけど、それを補って余りある魅力ある声。そんな所ですが、それにしても、この"A te, o cara"の何と見事なこと!以前、パヴァロッティが亡くなってすぐに書いた、「清教徒」全曲盤の記事にも書きましたが、この録音、パヴァロッティの最良の"A te, o cara" でしょう。何よりも、柔らかく、澄んで、それなのに力強いパヴァロッティの声!まるで何処までも伸びていくよう。繰り返しでの高音は、恐らくはFよりは下がっているのではと思いますが、それがどうしたと言いたくなるこの歌唱。生で聞いたら死んじゃうんじゃないだろうか。(愛の妙薬で聞いた時は死にませんでしたけどね、実際の所。)更には、入り方に立ち上げ方、フレージングの刻み方、繰り返しでのヴァリアントの付け方、表情、全てが綺麗にはまっています。にも関わらずこれが彼にとってこのアリア最初の録音だというのだから、なんともはや。
 ちなみに、エルヴィーラはアーリン・オージェですが、共演者で有名なのはこの人くらい。本当に身一つでこの人はここから「キング・オブ・ハイC」、いや、「キング・オブ・オペラ」の地位を築いたのでしょうね。

 このアルバムもう一つのクライマックスが、「トロヴァトーレ」第3幕第2場。いや、勿論アリア集なのですが、"Ah si, ben mio" のちょっと前から、"Di quella Pira" まで通しで歌っているので、最初を少し省いただけで、殆ど通しで収録しているに等しいのです。
 このカヴァティーナとカヴァレッタ。これこそ、彼が「キング・オブ・ハイC」と呼ばれた縁の一つでしょう。ここでの歌唱は、正直言うと、"Ah si, ben mio" に関しては、最良とは言い難い部分もあります。歌唱そのものは完璧に近いのですが、一部下降音形の処理がいまいちなのと、何より声がちょっと暗いのです。悪くはないけど、このアリアとしては、もう少し、それこそ "A te, o cara" のように澄んだ声で歌われると最高なのですが。
 がしかし、それは無い物ねだり。そうしてしまうと、後が宜しくない。そう。"Di quella Pira"。こちらの歌唱との対照を考えると、ねぇ。そしてまた、この "Di quella Pira" がまたなんともはや。ってーか、パヴァロッティ、伸ばし過ぎ。今時では考えられないのですが、パヴァロッティ、アリア集の録音だから当然と言えば当然ですが、音高とフェルマータを別にすれば、楽譜通りにやってます。つまり、繰り返しをきっちり歌い、合唱が入ってもちゃんと歌うのです。そして、最後の "All'armi!" も、合唱と同時に歌い始め、殆どオーケストラと同時に終わるのです。そう、このフェルマータと、ハイCだけは、楽譜通りではなく慣習通りきっちりやるのです。ちなみに最後の "All' armi!" 全部で13秒。一息です。息継ぎをしてるかと思いきや、きっちり "r" を巻いているのです。ここまで全部歌ってですよ。今時こんな莫迦いないですよ。血が騒ぎます。これで騒がなきゃどうする。ムーティやドミンゴの録音がこの世から消え去っても惜しいとは思わないけれど、このアリア集が市場に無かったのは本当に悔しかっただけに、今回の再発が嬉しいのです。

 後は、一曲目の「ウィリアム・テル」から飛ばしてるなぁ、とか、流石に "Che gelida manina" はいいなぁ、とか、まぁいろいろあるのですが、これ以上一曲ずつ書いても仕方ないし...... あ、個人的には、"Che gelida manina" はカラヤン盤での方が艶があっていいなぁ。でも、声は、こっちの方が伸びがあるかなぁ。うわぁ、捨て難い.........

 多少知らない曲があるから、と躊躇してはいけません。ここに記録されているのは、恐らくはテノールのアリア集として最良のものの一つ。本当は唯一無二。これに匹敵するアルバムは、グルベローヴァの「狂乱の場」(EMI) くらいでしょう。いや、あれに匹敵する盤はなさそうだから、第1位と第2位決定。(おい)

 ちなみに、HMVのサイトでは国内盤、輸入盤、それぞれこんな値段です↓

 国内盤

 輸入盤




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