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フレイレ : ベートーヴェン・ピアノソナタ "ワルトシュタイン" "告別" "月光" (12/5)

L.v.Beethoven : Piano Sonata No.21 C-dur, op.53 "Waldstein" / No.26 Es-dur, op.81A "Les Adieux" / No.31 As-dur, op110 / No.14 cis-moll, op.27-2 "Moonlight"
 Nelson Freire (piano)
 DECCA 475 8155

 なんか最近blogに逃避してるなーと思わなくもない今日この頃であります。

 ネルソン・フレイレ。アルゲリッチと連弾で「ラ・ヴァルス」を弾いている映像を確か持っていました。そんな印象が先に立ってしまうピアニストです。確か病気でもしてたんじゃないかな、一時期。いや、思い込み?

 この数年、デッカに移籍して、ちょぼちょぼ録音が出るようになりました。最近はダメなアーティストだとすぐに落っことされてしまう時代ですが、その割にどっこい生きてるのはやはり演奏に某か惹き付ける物があるのでしょう。
 この録音は2006年4月のもの。今年の初め頃に出たのじゃなかったかな。曲目がなかなか泣かせます。「ワルトシュタイン」「告別」「第31番」「月光」の全4曲。一応、全曲録音とか考えている訳ではないのでしょう。全曲録音するなら、一枚にこういう入れ方はあまりしないと思いますから。「ベートーヴェンでも録音しようか」てなのりで企画して、選曲したのでしょう。いや、ある意味有名曲ばかり集めたわりには、アルバムとして据わりがいいのです。基本的に動でかつ陽性の「ワルトシュタイン」で入り、長調ながらも陰翳があり、静から動へのコントラストで聞かせる「告別」を入れて、op.110の嘆きの歌とフーガの抽象性の高い音楽へ繋ぎ、最後に「月光」。凡百の企画なら「熱情」くらい入れたいでしょうが、敢えて入れない。

 この並びの中にop.110が入っているのは、不思議と言えば不思議ですね。でも、これがしっくりくるから不思議なのです。そういえば、109でも111でもなく、確かにこの曲でないとここにはすっきりとははまらないですね。

 フレイレの演奏は、決して極上とは言えないのでしょう。技術的に、難ありとまでは言いませんが、一部処理が如何なものかな、と思わせる部分もあったりします。でも、破綻しているわけではないし。むしろ、この演奏、妙に技巧に走ったり、極端な表現を避けることで、結果、何をしたいかが割合に伝わってきます。そういう点は好ましく感じられます。演奏全体に、雄弁というのではないけれど、よく喋る、という感じがあります。そのへんが、「伝わる」と感じることに繋がっているのかと。
 この4曲の中で、どうしても惹かれてしまうのがop.110なのですが、先にも書いた通り、やはりこの1曲がアルバムで大事な役割を果たしています。「歌」も結構ストレートに入っている曲ですが、それでも他の3曲に比べれば、音楽としての抽象性は高い。これがここに来ることで、ロマンティシズムに一気に雪崩れてしまいそうなところを踏み止まってる感じがあります。特に終楽章のフーガ。フレイレの弾くフーガは、やはりバッハのポリフォニックなフーガとは違って十分ロマンティックなのだけど、それでも何処か居住まいを正さざるを得ない感じがあります。
 きっと、こういう演奏で、op.109・110・111と続けて演奏されたら、それはそれで聞く方はしんどいだろうと思います。ちょっとくどいかな、と思うので。でも、悪くはない。

 やはりこれはアルバムとして聞くべきものでしょうね。単体で取り出してみると、それぞれの曲については「この人のがいい」というのが、必ず出て来ると思います。でも、アルバムとして全体で聞くと、それぞれがいい案配に補完しあっているような感じでしょうか。




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