アルフレッド・デラー:イングランドの歌曲集 (12/16)

ALFRED DELLER : "O Ravjshing Delight" Air Anglais
 David Munrow, Richard Lee (recorder)
 Desmond Dupre (lute & viola da gamba)
 Robert Elliott (cembaro)
 Alfred Deller (countertenor)
 Harmonia Mundi HMC90215

 今日はほぼ家に居ましたが、夕方図書館へ。いや、寒かった寒かった。風が結構あって、きつかったですね。冬本番という感じです。ま、討ち入りの日も過ぎたし、もう本格的に寒くなりますね。

 今日は昨日と変わって、あれこれとっかえひっかえ聞いていました。その中から久し振りに引っ張り出して来たものを。
 カウンターテナーの草分け的存在、アルフレッド・デラーによる、イギリスのエール集です。いや、普通に歌曲集とか言った方がいいのかな?何分にも、ハルモニア・ムンディなもので、正確にはタイトル通りのAir のままでいいのか、気を利かせた方がいいのか、なんとも。
 1969年の録音。実は、リコーダー奏者としてデヴィッド・マンロウの名前が見えます。デラー・コンソートにマンロウは参加していなかったと思いますので、これは英国古楽の一時代を築いた両雄による共演の記録、ということになります。でも、リコーダーが入ってる曲って、少ないんですよね(苦笑)殆どが、リュート伴奏程度で。
 もっとも、古楽と言いながら、17世紀から18世紀に掛けてのものですので、これが大陸なら「バロック期」で片付いてしまいます。イングランドでも、この時期はもう中世やルネッサンスではありませんしね。ダウランドを初めとする作品が21曲選ばれています。

 デラーの声は、今聞いても新鮮です。カウンターテナーの声なんだけれど、伸びやかで自然体。気持ちよく調和した歌声です。透明感もあって、デラーの良さはそこなのですが、この録音ではそれ以上に「調和」というのがキーワードのような。まろやか、てな感じなんですね。よく聞くと、ちょっと発音が曖昧なところもありますが、それも含めて歌唱スタイルになっている感じ。
 このCD最後の曲は、ダウランドのFlow my tears、流れよ我が涙、あの有名な曲ですが、デラーの歌唱はあくまで淡々として、調和重視。今時のリュート伴奏歌曲だと、もっと表情の激しい、敢えて言えば尖った歌い方(結構誇張してますが)になるかと思うのですが、デラーのはあくまでまろやか。いや、今時でなくても、例えばこの間取り上げたキングス・シンガーズあたりのスタイルからしても、尚デラーのは丸い。勿論、それが良さになってもいるのですが。

 デラーにしてもマンロウにしてもそうなのですが、彼らにとって古楽演奏というのは、少なからず「これはどんな音楽だったんだろう?」という意識が働いていたと思います。その意識を、自分の持てる演奏技法から導き出して答えを出して行った。だから、デラーの歌唱は、デラーの思う音楽なのだろうと思うのですが、その導かれた結論がなんとも面白くて。そういう言い方をするとずるいかも知れませんが、音楽的なのです。或いは、音楽として魅力がある、でもいいですが。結局、デラーという歌手の持つ歌の良さ、上手さが前に出ている訳です。
 確かに曲の良さ、更にはカウンターテナーの物珍しさ、みたいなものはありますが、それ以上にやはりデラーなんだろうな、と思うのです。結局は、演奏者の内在している音楽の問題。ここの所は、どういう音楽をどういう風に演奏しても変わらないのでしょうね。





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