スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

GREAT CHAMBER MUSIC [10枚組] (2/18)

GREAT CHAMBER MUSIC
 Various Artists
 AURA/DOCUMENTS 224074

 今日は怪しげド廉価盤であります。最近、2,000円を切る値段で出回っている、10枚組のシリーズです。Membran Music というところが出している、DOCUMENTS という箱物。「ああ、あれね。やたら古い著作権の切れた録音とか集めて出してるとこでしょ?」ハイ、その通りです。え?あんなとこのCDなんて、ですって?ええ、まぁ、私もそう思ってたんですが......

 これまた一部で有名な怪しげ廉価盤レーベルで、AURAというのがあります。ここは、スイス・イタリア語放送局の持つ音源をCD化しているレーベルです。これもとっても怪しげなのですが、今日取り上げるのは、この怪しげレーベルコンビによる室内楽10枚組。いや、私も最初手に取った時は、「まーた怪しげなもん出してんなこのレーベルは....」と思ったのですが、結構内容がいいのです。

 スイス・イタリア語放送の録音は、確かにそれなりにいい録音があったりするのですが、その中でも結構粒揃い。一番古いので1953年、最新は1982年。それに別系統の録音で1992年というのが入っています。50年代は10枚中2枚なので、音質もそれほど悪くは無さそうです。
 演奏家がこれまたなかなかで、ミルシュタイン、フルニエ、グリュミオー&ハスキル、今日取り上げるイタリアSQ、ジュリアードSQ、ウィーン八重奏団、スメタナSQ、ランパル、シェリングなどが名を連ねます。最後にはマリオ・ブルネッロの名前も見えます。
 10枚組でこれだけ聞けて2,000円しないのだから、御の字と言うべきでしょう。

 今日聞いたのは、イタリア四重奏団の演奏。モーツァルトの弦楽四重奏第15番ニ短調 K.421、ドヴォルザークの第12番「アメリカ」、それにラヴェルの弦楽四重奏。1968年の録音です。
 前述の通り、音はそれほど悪くない。気にせず十分楽しめるレベルです(これ、やっぱり大事なことですよ)。他の録音だと、「まぁ聞ける」レベルのもありますが、この録音だと単に「聞ける」だけでなく、結構細かい所、音色や響きもきちんとしたレベルの出来映えなので、全く普通に楽しめます。

 しかし、イタリア四重奏団も芸達者です。通常のコンサートでも、これほど性格の違う3つの作品を同じプログラムに載せることは殆ど無いと思うのですが、それをやって見事に弾き分けているのですから。
 モーツァルトは、ハイドン・セットの一曲にして、数少ない短調の曲。陰翳のある、けれど何処か闊達さも兼ね備えている、古典派なのだけれど何処か後年のロマン派の音楽を垣間見るような気にさせる音楽です。イタリア四重奏団は過剰に表現に走ることなく、過不足ない演奏を聞かせてくれます。第3楽章の短調のメヌエットが実に見事。
 その後にドヴォルザークの「アメリカ」。これはもう曲自体は言うことはありませんが、演奏もモーツァルトとは打って変わって、抑えていたものが放たれた感じ。決して放埒なのではなくて、縦横無尽に表現力を駆使している、といった感じでしょうか。なかなかに思い切って弾けています。こういう元気のよさが「アメリカ」の身上でしょう。
 そして、最後にラヴェル。ラヴェルは、イタリア四重奏団には録音もあるのですが、その録音と負けずとも劣らぬ洒脱さを備えた、健康的な演奏を聞かせてくれます。

 そう、この録音で聞けるイタリア四重奏団は、陽の光を受けているような感じなのです。なんだか妙な言い方ですが、健康的なんですね。決して単純だとかいうことではなくて、ただ、立派で、弾けるような新鮮さ、闊達さがあるのです。

 全部が全部いい演奏ばかりではないんだろうと思うのですが、この1枚が入ってるだけでも、十分「当たり」です、このCD。いや、他にもまだ聞いてない演奏がどんなもんか、楽しみが増えました。





AUTHOR: 凛虞 URL: http://shostakovich.blog.shinobi.jp/ DATE: 02/26/2008 04:05:20 Verdiさん、こんにちは。
doblogのスパムコメントの量は尋常ではなさそうですね…

このセットでの白眉は、やはりイタリア四重奏団と私も思います。これら3曲は全てスタジオでの録音もありますが、ここではライヴならではの感興というか、即興的なものもあり、スタジオ録音とは若干異なるイタリア四重奏団の魅力を知ることができました。
(個人的には、3曲とも全て、これまで聞いてきた私の最も好きな演奏と言ってもかまわないくらいです。)

また、この中では最も新しい録音(CD10)にて、その往年のチェロ奏者、フランコ・ロッシと愛弟子マリオ・ブルネロの共演を聞くことができることも、このセットの価値を一段と高めていると思います。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

verdi

Author:verdi
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2ブックマーク
FC2カウンター
118,000アクセスくらい+
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。