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ベーム指揮:ドン・ジョヴァンニ (4/19)

W.A.Mozart : Don Giovanni
 Dietrich Fischer=Dieskau, Ezio Flagello, Martti Talvela, Peter Schreier, Alfredo Mariotti,
 Birgit Nilsson, Martina Arroyo, Reri Grist
 Tschechischer Saengerchor Prag
 Orchester des Nationaltheaters Prag
 Karl Boehm (conduct)
 Deutsche Grammophon 429 870-2

 久々にオペラ濃度が随分下がってるようだったので、古いCDを引っ張り出してきました。そりゃ、あんなに執拗にベートーヴェンばかり書いてりゃなぁ。
 ベーム指揮、プラハ国立歌劇場管弦楽団。え?ウィーンじゃないの?ハイ。ウィーンじゃないんですね~ 恐らく、ドン・ジョヴァンニということで、初演地という縁のあるプラハのオケを起用したのでは。同じ、ベームの録音のシリーズでは、他はウィーン・フィルだったり、ドレスデン・シュターツカペレだったりですからね。

 ドン・ジョヴァンニ。モーツァルトの中で一番のオペラを挙げろと言われたら、私はこれです。一般的には、フィガロの結婚か魔笛か、という話なのでしょうが、オペラとしてはドン・ジョヴァンニの方がオペラ濃度が高いと思っています。なんと言うか、高密度なんですよ。
 例えば、フィガロの結婚や魔笛って、実はストーリーの面で支持を得ている部分ってあると思うのです。フィガロの結婚は喜劇、魔笛はメルヒェン。そこへいくと、ドン・ジョヴァンニは、いわばダークサイド。アンチ・ヒーローの物語ですし、最後は地獄落ち。でも、その分ドラマチックであることは間違いない。
 音楽にしても、確かにフィガロは有名曲も多いし、軽快で楽しくなるような音楽。魔笛だって、音楽で言えば夜の女王の二つのアリアは超が付く有名曲だし。そこへいくとドン・ジョヴァンニは、知られてるようで実はちょっと弱い。カタログの歌とか、Deh! Vieni なんかはそこそこ知られているけれど、というところ。そのかわり、ドン・ジョヴァンニには、デモーニッシュな迫力に溢れる序曲と、これまたドラマチックなことこの上ない地獄落ちの音楽がある。個々のアリアにしても、ドン・ジョヴァンニは結構重量級のいいアリアがそれぞれの役に付いているので、その分歌唱陣も充実されるし。

 もっとも、それって言い換えれば、粒を揃えるのが大変ということでもあるのですが。実際、この録音でも、決して100点満点ではないのですが。とはいえ結構豪華版ですよ、これは。
 女声陣は、とにかく力があります。ドンナ・アンナにニルソン、ドンナ・エルヴィーラにマーティナ・アーロヨ、そしてツェルリーナにレリ・グリスト。強力な布陣ですが、個人的にはレリ・グリストがいいなぁ。他の二人が駄目ではないんですが、ニルソンなんて、薙刀持って出て来そうですからね。そこ行くと、グリストは「ああ、コロラトューラだなぁ」というレッジェーロ加減が大変によございます。ツェルリーナがマゼット共々出て来るあたり、弾けるようでとてもいい雰囲気。
 そこいくと、男声陣はちょっとね。でも、私は外題役のフィッシャー=ディースカウが好きなので、結構高評価なのです。贔屓の引き倒しが無いとは申しませんが。実際、改めて冷静に聞くと、「ああ、確かにイタリア語のオペラには合わないなぁ」という気はします。いや、ドイツ語でも、合わないかも。というより、やはりこの人「何を歌ってもフィッシャー=ディースカウ」なんだなぁ。でも、それも含めて、好きなんですけどね。
 騎士長にはマルッティ・タルヴェラ。これも贅沢。地獄落ちの場面は、迫力満点です。そこ行くと、レポレロが弱いんですよ。エツィオ・フラジェッロ。イタリア系のアメリカ人らしいですが、ちょっとね。綺羅星のような豪華キャストに比すると、ちょっと非力。他の二人が特徴的なだけにねぇ。
 ドン・オッターヴィオのシュライヤーは言うことなし。マゼットは、これもちょっと....
 まぁ、贅沢は言えばきりがないですからね。

 プラハ国立歌劇場管の出来映えは、まぁ、上々。田舎のオケ、って感じが漂いますが、下手っていうわけではありません。垢抜けない感じなんだけど、それも含めて面白みが出ていると言っていいでしょうか。

 ドン・ジョヴァンニの魅力に話を戻すと、やはりダーク・サイドを盛り込んだストーリーが、登場人物それぞれに役柄の性格に厚みを与えて、音楽的にも厚みを付けている、そんな気がします。
 真剣で重々しいドンナ・アンナとドン・オッターヴィオ、真剣だけれどヒステリックな分コミカルでもあるドンナ・エルヴィーラ、声同様に役柄的にもレッジェーロで、その分取り敢えず話を転がしてくれるツェルリーナとマゼット。対するドン・ジョヴァンニは、話を動かす原動力であり、実は物語全体に翻弄される存在でもあり、それに程よい相方を務めるのがレポレロ、といったところでしょうか。色分けがはっきりして分かり易く、そのわりにバランスがいいんですね。
 実際、音楽も、それぞれが交互にやり取りをするように進んで行くので、音楽的に飽きないのです。フィガロや魔笛は、多彩なようで、実は結構近似しているように思いますから。
 まぁ、人によりけりでしょうが、そんなわけで私は実演でも録音でも、ドン・ジョヴァンニは好きなのです。なんとなく最近影が薄いような気がして、ちょっと不満なんですけどね.....






AUTHOR: 丘 URL: http://ameblo.jp/crest-my7 DATE: 04/23/2008 11:36:46 こんにちは。昔々、フルトヴェングラー指揮のドン・ジョヴァンニを映画で観ました。
序曲冒頭の音がいいですね。減7とかなんとか、独特の音!モーツアルトにあんな
暗くて凄みのある音が他にあるでしょうか。ヒーローが地獄に落ちる時をすばらしく
表現しているのですね。
歌劇のレコードは少ししか所持してないですが、いつかドン・ジョヴァンニを買おうと
思いつつ、まだ果たせていません。
記事を拝読して、急に思い出したように欲しくなりました。
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