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7ー8世紀のローマの聖歌(5/17)

「グレゴリオ聖歌前史」古ローマ聖歌とビザンツ聖歌の出会い
CHANTS DE L'EGLISE DE ROME Periode byzantine

 Ensemble Organum
 Marcel Peres (conduct)
 Harmonia Mundi France HMA.19521218

 キリスト教の聖歌と言ってもいろいろあります。一般にはグレゴリオ聖歌が一番知られているのかもしれませんが、グレゴリオ聖歌の体系が完成する以前には、それ以外の聖歌があったようですし、地域によって異なる聖歌があったりしました。

 マルセル・ペレス指揮のアンサンブル・オルガヌムは、そうした古い時代の聖歌の復元演奏を録音に残しています。これはその中の1枚。日本語では「古ローマ聖歌とビザンツ聖歌の出会い」などという副題が付いています。
 ここで歌われているのは、78世紀に成立したと言われる、古ローマ聖歌と呼ばれるもの。俗説で「グレゴリオ聖歌は6世紀の教皇グレゴリウス1世が編纂した」というのは恐らく誤りで、実際は11世紀から13世紀に体系が完成したのだろう、と見込まれています。なので、78世紀に成立、とされる古ローマ聖歌の方が古い、ということになります。
 とはいえ、ここで演奏されているのは20世紀初めに発見されたという写本に書かれていたもの。つまり、曲がりなりにも歌い継がれて来たという形をとる他のカトリック系の聖歌、グレゴリオ聖歌やアンブロジウス聖歌などとは違って、研究と推測に基づく演奏なのであります。

 ここで採られている方針は、この古ローマ聖歌が書かれた78世紀に、イタリアに影響がもたらされたと思われる、ビザンツ文化との関係を重視しています。具体的には、ビザンツ聖歌の様式、歌われ方を参考に取り入れている、というもの。
 と言われましても、当方もビザンツ聖歌に詳しい訳ではありませんので、具体的にどのへんがビザンツ、というのはいと分かりかねるのではありますが。
 ただ、ここで歌われている古ローマ聖歌を聞いていると、幾つか特徴的な面が浮かんできます。いわゆる教会旋法とも違う独特の体系、メリスマを多用、旋律線の動きが比較的大きい、などなど。これを聞いていると、実は、私は、イスラムのアザーンを連想します。中近東のイスラムの町で、決まった刻限に、町の塔の上から人々に礼拝を行うように促す為に歌われるもの。
 歌われているのはあくまでラテン語で、キリスト教の内容で「アレルヤ」なんて延々と歌っている訳だし、勿論キリスト教の聖歌に間違いないのですが。もっとも、古ローマ聖歌が書かれたと言われる78世紀はイスラム教勃興の時期に当たりますから、むしろビザンツ聖歌などが元々あったところにイスラム教が興って、今のイスラム圏で聞かれるようなものが成立した、と見るべきなのでしょうけれど。

 音楽として面白いか?というのは、人によるかも知れませんが、これ、聞き方として、クラシック音楽の枠で聞くと、ちょっと入り辛いかも知れないですね。むしろ世界の民族音楽セレクション、みたいな感覚で聞く方がすんなり聞けるかも。実際、グレゴリオ聖歌だって、そういう面はありますしね。





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