スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

J.S.バッハ:カンタータ第82番「我満ち足りたり」:コワルスキー (5/18)

J.S.Bach : Kantate BWV82 "Ich habe genug" / Kantate BWV170 "Vergnuegte Ruh" / Kantate BWV53 "Schlage doch gewuenschte Stunde!" / Kantate BWV200 "Bekennen will ich seinen Namen"
 Jochen Kowalski (altus)
 Academy of St. Martin in the fields
 Kenneth Sillito (conduct)
 CAPRICCIO 10523

 で、予告通り、またしても懲りもせずにこの曲なのです。まぁ、見つけちゃったからなぁ。

 これはバッハのカンタータ集という形を採っていますが、中身はアルトによる独唱カンタータばかりです。内2曲は、恐らくは一連のカンタータの一部と思われますが、それぞれアルトのアリアが残っているもの。
 要するに、これまた「カンタータを聞く」というよりは「歌手を聞く」録音なのです。歌うはヨッヘン・コワルスキー。
 今時、コワルスキーと聞いてどのくらいの人が「おお!」と思ってくれるものなのでしょうか。1980年代から活動を始めたカウンターテナーです。第何次か分からないけれど、古楽ブームが勃興した際、いにしえのカストラートに注目が集まった頃、カウンターテナーにも注目が集まった。そのはしりみたいな人です。別に御当人はそういうこととは関係なくやっていたのでしょうけど、波に合致したのは事実ですね。最近は今ひとつ、と思っていたら、今週来るウィーン・フォルクスオーパーの来日公演で、「こうもり」のオルロフスキーを歌うのですね。流石にちょっと高くて買ってないんだけど、これは彼の当たり役の一つ。

 さて、CDです。カウンターテナーですが、CDには"Altus" と表記がある通り、声域はアルト並みなのですね。テノールの上を歌っている訳です。実際、黙ってこのCD聞いたら、なんだか分からないでしょうね。実は、初めて海外旅行に行った時、コワルスキーの歌う「オルフェオとエウリディーチェ」のオルフェオを聞いたのですが、何せ予備知識が無い上に現代演出。歌っているのは彼なのですが、声はどう聞いても女声。というわけで、友人と上演中に「あれ、女?」「男......だよなぁ?」などとこそこそ話していたのも、もう随分と古い想い出です。
 姿見ててそれですからね。いきなり録音聞いたら女声だと思うと思います。ジャケット写真だけ見て聞いたら、わけわかりませんよ、きっと(苦笑)加えて、コワルスキーの声は、他のカウンターテナーと比べても、澄んでいるというか、雑味が少ないので、なかなか男声とは気付かないかも知れません。

 実際、この声は、それだけ取り出して鑑賞するに値する、希有な声です。カウンターテナーとしてどういう声がいいのか、誰が優れているのか、ということはあるかも知れませんが、単に「高い綺麗な声」というだけに終わらない、声の良さと上手さが、この人にはあります。カウンターテナーとして、というより、声楽家として取り出して聞くに値する、と思います。
 他の曲もいいのですが、取り敢えず今日のお目当ては相変わらずBWV.82。ここでのコワルスキーは、それなのに、どちらかというと声をアピールするという歌唱ではありません。しっとりと落ち着いた歌唱です。劇的に表現するでもなく、むしろ淡々としています。何かが足りないということではなく、ただ淡々とした歌唱。これはこれでいいものです。
 例えばプライやホッターのような、声に特徴があって、それがまた何かを感じさせる、というのもいいし、ボストリッジのように、歌唱表現として訴えるのもあり。そこへ行くと、コワルスキーのは、ちょっと「顔が見えない」感じもあります。客観的と言うのとは違うんですよね。歌っている人はいるんだけど、その人が問題なんじゃないんですよ、というような。でも、それはそれで悪くない。歌だけが前に出て、歌手は少し下がった所にいる、とでも言うのか。

 思うに、こんな風に、いろんな歌われ方があって、そのそれぞれがそれぞれに突き詰めた所があって、でもそれでいて依然としてバッハのこの曲はこの曲であり得る、というのが、やはりバッハの凄い所なのかな、といつも思うのです。

 管弦楽はアカデミー・オヴ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ。1993年の録音で、もう既に古楽隆盛期ですが、このオーケストラの現代楽器とかなんとかいうこととは別に、最善と思われる選択で演奏するスタイル。指揮のシリトという人は良く存じませんが、この演奏自体はなかなかいいなと思います。



AUTHOR: mozart1889 URL: http://www.doblog.com/weblog/myblog/41717 DATE: 06/05/2008 05:06:49 おはようございます。
我が家にはリヒター盤がありました。バスはフィッシャー=ディースカウです。
FDの歌唱も巧いなぁと思いつつ、聴いておりました。
バッハのカンタータもエエですね。この頃、好んで聴いてます。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

verdi

Author:verdi
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2ブックマーク
FC2カウンター
118,000アクセスくらい+
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。