ウィーン・コンツェルトハウスSQ

F.J.ハイドン:弦楽四重奏曲第68番変ホ長調 op.64-6, Hob.III-64 / 第63番ハ長調 op.64-1, Hob.III-65 / 第65番変ロ長調 op.64-3, Hob.III-67
 ウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団
 WESTMINSTER / ビクターエンタテインメント MVCW-19039

 最近改めて気付いたのですが、ってのも変な話か?まぁともかく、私はハイドンを意外に度々聞いているようなのです。それも、偏りがあって、弦楽四重奏や交響曲は聞いている割に、ピアノソナタはあまり聞いていないように思います。勿論ハイドンのピアノソナタは、結構マイナーな存在ではありますので、あまり聞いてないのは変ではないかも知れないけれど。
 でも、元々ピアノなんかの方が好きな筈なのに、ハイドンに関しては、弦楽四重奏や交響曲の方がメイン。別に嫌いじゃないんですが、多分私が聞きたいのは、古典派の代表選手・ハイドン一流の典型的な複数声部による構造的な音楽なんでしょう。ある程度構造的なのは聞き取りたいけど、根が間抜けなので、あんまり難しいのはついて行けない...........そうすると、割合に教科書通りに書かれてる(というよりハイドンが教科書になったのか?)、ハイドンの弦楽四重奏なんかは分かりやすくてすっきりしていて、聞いてて楽しい訳です。交響曲もそうだな。その点、ピアノ曲の場合、そこまでの構造が見えにくいということもあって、どうせなら.....となるのですね、きっと。
 そんなわけで、結構ハイドンは聞いているのです。

 今回は久々に古いCDを出してきました。
 CD自体も十年位前のものですが、録音は半世紀前。昔の名門、ウェストミンスターレーベルのものです。最近はユニバーサル傘下でセット物で出ていますが、一時は幻のレーベル扱いだったとか。それでも、内容・音質共に良質だったこと、オールドファンの郷愁を誘ったこともあって(「昔のものは皆美しい」?)、忘れられずに今も残ったという訳です。
 この録音も今はセットで出ている筈ですが、以前に既に単発で買っていました。

 実際、この録音は贔屓目でなくとも質の高いものと言っていいと思います。音質も1950年代という時期とは思えないほどです。やや古めかしくは感じるけれど、雑音は少ないし、クリアに楽器の音が録れています。モノラルですが、編成のせいもあって、決して物足りないと言う感じではありません。往年から評価の高いレーベルであった所以でしょう。
 勿論内容もとてもいい。ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団は、例によってウィーン・フィルのメンバーによる楽団の一つで、1934年に当時のウィーン響のメンバーで結成してから、1967年迄の間活動した由。演奏内容は、月並みな感想ですが、端正・快活・美音・煥発、とまぁ、こんな感じでしょうか。若さに任せて、みたいな無謀なのとは違う躍動感と、音自体も含めた安定感を一つながらに感じさせる演奏です。

 いや、それは、曲自体がそのように感じさせるのかもしれません。ここに収められているのは、ハイドンのop.64の6曲の内3曲。「第3トスト四重奏曲」などと呼ばれる作品集の半分です。ここには収録されていませんが、この6曲の中には「ひばり」も入っています。あの、軽やかに駆け上がる、というよりは飛翔する、という感じでしょうか、本当に。あの印象的な出だしを持つ曲も仲間という訳です。作曲は1790年。モーツァルトが亡くなる前の年、既に「ハイドン・セット」は作曲されて久しく、ハイドンもモーツァルトの影響を受けたと言われる時期です。
 上記の通り、決して派手なセットではありませんが、丹念に聞いていると、こちらからあちらへ、あちらからこちらへと音楽が決して派手ではなく、自然体と感じさせるように動いて行く。そんな印象のある曲たちです。

 演奏と録音の、程よい響きを保ちつつ誤摩化しも無く、聞きやすい。見通しが利く。そんな演奏です。こういう曲をこういう演奏で聞くのは楽しいものです。シンプルで、でも飽きさせない。理屈抜きで、いいなぁ、と思ってしまいます。
 こういう、派手ではないけれど自然ないい響きを持つ演奏って、最近はあんまりないかも知れないですね。でも、詰めに詰めました、というのではない、余裕とか遊びとか、要は詰め切ってない曖昧な部分がなんとなくある、みたいな感じの演奏は、やっぱりいいなぁと思うのでした。






AUTHOR: 天ぬき DATE: 07/04/2008 11:05:30 はじめまして。
天ぬきと申します。素人のただの音楽好きですので見当違いのことがありましたらご容赦ください。

同じ四重奏団による作品64と65を集めた4枚組を少し前に購入しました。
旧き良き時代を思わせる雅味豊かな演奏にすっかり魅せられてしまい大の愛聴盤となりました。なかでも始めて耳にした作品64-4は「ひばり」より美しいんじゃないかと聴き惚れています。
ハイドンのピアノソナタは最近よく聴いています。
グールド、ブレンデル、それに一曲(30番イ長調)だけですがキーシンが愛聴盤です。
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コメント

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こんばんはー♪
ハイドンというと子供の頃、弾いた(弾かされた?)
ピアノソナタの記憶のみありまして。。
実際、あまり聴いていないのです。
でもモーツァルトの先生というか、大先輩なんですよね。
この曲は、判りやすく、聴きやすそうですね。
ハイドン入門篇として聴いてみようと思います。


こんにちは。コメント有り難う御座います。

 そう。ハイドンのソナタって、ソナチネ集か何かに入ってるんですよね。
 あれでしょうか、そのへんもあまり聞かない理由の一つでしょうか?

 ハイドンはいいですよ
 大袈裟に言うと、ハイドンの四重奏を聞けば古典派の大事なとこは分かる、んじゃないかと思ってます。うん。


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