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カルロ・ベルゴンツィ : リサイタル 1 (8/2)

驚異のテノール カルロ・ベルゴンツィ ・ リサイタル1
あなたの口づけを / キオーヴェ / マレキアーレ / かわいい口許 / 五月の一夜 / カタリー / 夜の声 / なぜ? / 帰れソレントへ / ラ・スパニョラ / オー・ソレ・ミオ

 カルロ・ベルゴンツィ (tenor)
 ヴィンツェンツォ・スカレーラ (piano)
 ビクター音産 VICC-5013

 懐かしいCDを出して来ました。
 カルロ・ベルゴンツィ。私がぎりぎりで「間に合った」テノールです。いや、正確には、聞いた時にはもう70近かったので、果たして間に合ったと言っていいのかどうか。

 どうも、ベルゴンツィは録音でももう一つ人気が出ないようです。古いテノールというと、大抵はデル=モナコかコレッリか、という話になってしまうのですが。正直言うと、例えば聞いて燃えるのは確かにコレッリかも知れないけれど、歌として聞いてやはりいいなぁと思う、という点では、ベルゴンツィの方が上じゃないかな、という気がするのです。
 コレッリや、言ってみればデル=モナコもそうですが、この辺の人達は、基本的に異形の故にもてはやされる、という面があることは否めないと思います。ロブストで力強い声、輝かしい高音、或いは独特にして一流の「泣き」、そうしたものが魅力の一つになっている、否、大きな魅力になっている、というのはやはり否めないと思います。
 でも、それは、ある意味、歌い崩しの妙でもあります。そこをこそ褒めてしまう、そこにこそ惹かれてしまう、というのは、それはそれで勿論いいのだけれど。コレッリのパルマでのライブで、トスカを歌って第2幕のVittoria! で盛大な拍手とブラヴォーの渦で、止まってしまう。凄い!というのは、そりゃそうなのですが.....

 ベルゴンツィは結局何回聞いたのだったか。1992年に2度聞いて、その後もう一回は聞いていて。もう一回、暫く経ってから来ていると思うのですが、あの時は聞いたっけなぁ......
 とにかく、歌が上手いのです。このCDでいえば1990年の来日時の録音なので、この時66歳くらい。当然、声は決して「全盛期のテノール」の声ではない。勿論、自分が聞いた1992年の時点でも、率直に言って、もうとても最盛期とはいえない声でした。
 最盛期とは言えないんだけど、いいんですよ、これが。ベルゴンツィの衰え方(?)は、高い方が出なくなる、というタイプだったようで、声量はあまり衰えてなかったんですね。それと、歌の上手さ。これも失われない。結局、歌のフォルムそのものが失われていないから、後々まで歌い続けることが出来る訳ですね。現役だと、バスですがルジェロ・ライモンディがまだやってます。彼ももう70を越えているのに、未だにチューリッヒで現役で歌ってます。こういうことが出来るのは、やはり基本がしっかりしているからではないかと思うのです。歌い方、フォルム、発声、そういうことがきちんと出来ているから。
 ベルゴンツィや、70過ぎて日本でリサイタルをやって某評論家に「若手は参考とすべし」なんて言わせてしまった(若い時分に歳食った往年のテノールを参考にするのもどうかと思うが)アルフレード・クラウスなんかもそうですが、後年に至るまで、きちんとした歌で勝負出来るというのは、やはり礎の差なのでしょう。もっとも、個人的には、クラウスとベルゴンツィじゃ勝負にならないと思ってはいますが......

 このCD、実は、"1" とあるように、もう1枚アリアなんかも入れたのがあります。対してこちらは専らイタリア民謡集というか、カンツォーネ集です。だから、ある意味歌うに際しても自由度も高い。ベルゴンツィは、そこを上手に処理してます。あんまりまともに歌ったのでは、流石にちょっとつまらない。だから、お決まりの所は崩してはいるんだけど、基本はきちっと、むしろ端正なほどにやっている。だから、贔屓目かも知れませんが、未だに聞くに耐える内容なのです。
 定番曲を中心に全11曲。やはり、「マレキアーレ」なんかは燃えます。「カタリー」や「帰れソレントへ」なんかも勿論いいけれど、意外にいいのが、「夜の声」のような曲。やはりフォルムがしっかりしているからなんだと思います。「かわいい口許」なんかは、まぁ、あの、おっさんが歌うと、ね、ちょっと....(笑)
 ちなみに、いちいち一曲毎に拍手とブラボーが入ってるのでお分かりの通り、これはライブ盤。お客も異様に盛り上がってます。1990年頃は丁度バブル末期で、こういう盛り上がり方、してたんですよね。
 で、その盛り上がりが最高潮に達するのが、最後の「オ・ソレ・ミオ」。定番中の定番ですが、例の Ma n'atu sole のところで、トリルを掛けて延ばすのを一人でやってます。録音は1990年10月20日。そう、あのイタリア・ワールドカップで、3大テノールがやってのけた、あの年です。このバリエーション、昔からあるにせよ、やはりあれ以来「オ・ソレ・ミオ」はああいう風に歌うことになってしまった(?)ようですが、ベルゴンツィ、一人で負けてません(笑)ちなみに、間奏でもスカレーラが同様に御披露(笑)
 そう、ヴィンツェンツォ・スカレーラ、最近どうしているんでしょう。時々伴奏の名前に見掛けることもありますが、いい伴奏ピアニストなんですけどね。

 やはり、基本のフォルムが歪まない、というのは、歌手として大事なことだと思います。だから、この年齢になっても聞くに耐える歌を歌い続けられたのだろうと思います。




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