サティ:ピアノ作品集 (8/7)

サティ:ピアノ作品集
ジムノペディ第1番 / 官僚的なソナチネ / ジムノペディ第2番 / スポーツと気晴らし / ジムノペディ第3番 / 犬の為のだらだらした前奏曲 / 1906-1913年の6つの小品 / 2つの夜の空想 / あらゆる方向に向けられた数章 / 愛撫 / 最後から2番目の思想 / ジャック・イン・ザ・ボックス(びっくり箱)
 ミシェル・ルグラン (piano)
 ERATO/ワーナーミュージック WPCS-21082

 明日から休みです。でも、暑さも本格化。ムッとするような熱気がこの時間でも残るようになりました。暑いです。
 暑いと、いろいろ聞く気が失せて来ます..........耳の夏バテですね。耳に軽いものを聞こうかと。

 エリック・サティ。言ってみれば、自ら誤解されようとしているような音楽を書いて、見事に誤解されるどころか、その上を行く扱われ方をされてるような作曲家、と決めつけてはいけないかな?でもそんな感じなんですよね。
 サティはバブル期に盛んに使われた音楽家です。よく聞かれもしたけれど、風変わりなタイトルやアンニュイな感じのある音楽、19世紀末から20世紀初めの華やかな活動等と相俟って、何やら凄く先進的な作曲家扱い - それもなんとなく顔色の悪そうな、気難しい - されてしまったところがあります。いや、そこそこ先進的ではあろうけれど。
 何より、「家具の音楽」みたいなことを口走っていたのが災いして、都合良く真に受けて使われてしまった感じがします。

 このCDには入ってないですが、サティの書いた歌曲に「オリンピア劇場のプリマドンナ」という、小唄、シャンソンとしか言い様の無い歌があります。小粋で活き活きとして、とてもチャーミングな歌です。
 実際、サティ自身は結構気難しい人だったらしいけれど、こんな洒落た機嫌のいい曲も書けた人ではあったのです。そんなにステレオタイプな変人ではなかったんじゃないかと思うんですけどね。一筋縄では行かない人だったんだろうけれど。

 でもまぁ、一般的にサティの音楽と言えば、「風変わりで不思議」であり、人としても「風変わりで不思議」ってことで終わってしまうんでしょうね。そういうサティこそが、我々の聞きたいサティでもあるのだろうから、そういうものってことなのかも知れません。実際、私だって、サティを聞こうなんて時は、そういうものを聞きたくて引っ張り出しているのだから。

 このCDは、けれど、ちょっとサティの名曲集としては風変わりかも知れません。ん?風変わりな音楽の風変わりな録音、ということは元に戻って普通なのか?(謎)
 ジムノペディは収録されているけれど、その他は主に極短の小曲集を中心に構成されていて、比較的知名度の高そうな曲、例えば「ジュ・トゥ・ヴ」とか「梨の形をした三つの小品」なんかは入っていない。「サティ名曲集」ではなくて、もうちょっと真面目に、コンセプショナルに作られた作品集、とすべきでしょう。
 ま、そうは言っても、結局私はサティ、よくわからないんですけどね。

 この作品集など聞いているとつくづく思うのだけれど、サティという人は、結局音楽を芸術というか作品として「何かを言う為に作る」ことからどうやって逃げようかと散々算段した人なんじゃないか、という気がするのです。誤解を恐れず言うならば、サティの音楽の本質は、表層的である、というところにあるのでは無いかなと思います。何かが伝わってしまうのを避けるような音楽、というと言い過ぎでしょうか?でも、「家具の音楽」などということを言い出したのも、そうした想いの延長線上にあるのではないかと思うのです。その表層を掬い取って使われてしまったサティもいい面の皮、てなことなのかも。本当はただ作曲家とか、何かを表現する人にはあるまじき程にシャイなだけだったのかも知れないのに。

 というわけで、入れ込まず、さりとて害の無いBGMと言い切ってしまうことも無く、程度に付き合っておくのがいいんじゃないかな、などと思いながら聞いているのであります。こういう音楽と、そのくらいの付き合い方をするのは、この暑い中ある意味楽な音楽の聞き方なのではあります。でも、これでは、夏バテ解消にはならないかな?そうめんか冷や麦みたいな感じだもんなぁ。
 演奏はミシェル・ルグラン。映画音楽の大家であります。このへんが、他の「名曲集」とはひと味違う所以なのでしょうか。




AUTHOR: preludio DATE: 08/08/2008 05:22:09
おはようございます。
今日も今日とて、早起きプレ子でございます!

なぜかふと、サティが聴きたくなる時があります。
不思議な音楽ですよね。
わたしがサティから感じるのは「鋭い知性」です。
反アカデミズム、反ロマン主義の作曲家なのだと思いますが、
終始自分の思想を貫く、態度、行動に加え、風刺とユーモアは、
高度な知性がないと、できないことだと思うのです。
非常に頭が良くて、純粋な人。

サティの前にサティなし、サティの後にサティなし。。
真似をしようにも出来ない。
ある意味、真に個性的な作曲家なのだと思います。

虫の声が響き始めた今夜あたり、ふとサティが聴きたくなりそうな‥‥
そんな予感がします(笑)


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