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ラヴェル:亡き王女の為のパヴァーヌ (1/15)

M.Ravel : L'OEuvre pour piano
 Alexandre Tharaud (piano)
 harmonia mundi HMC 901811.12

 フォーレからフランス近代繋がり、ってわけでもないんですが........ちょっと懐かしい話を思い出したので。

 学生の頃、親しく付き合わさせて頂いた大学の先生がおられました。フランス語の先生で、私はドイツ語選択だったのですが、縁あってお付き合いさせて頂いておりました。師事していた、と言っても構わないのですが。間違いではないのですが、でもまぁ、そんな結構なもんでもないか、と。

 趣味、とでもいうべきものにうるさい人でした。居酒屋で、飲み会で遅れて来た人の為に突き出しを出すよう店に頼んだら、「突き出しというものは店が自分とこの都合で取り敢えず出すもので、客が要求するようなものではない」と説教されたのも懐かしい思い出です。
 今風の言葉で言えば、品格に煩い人でした。而して、間違いないのは、「品格」などという品の無い言葉は決して使わないだろうし、そんな言葉を今のように濫発するような真似は断じて認めなかった、そんな人です。そう。「品格」なんてことを滔々と語るような輩に品格などあろう筈も無いのです。品格なんてものを問題にする時点で、既に品が無いのです。
 .........付いて来てます?いや、付いて来られなくて一向に構わないんですけどね。個人的な思い出ですから。

 符牒とか隠語の類いを得意がって使うような真似を嫌う人でした。チェリとかクナとか、そんな呼び方をするのは、親しい関係を捏造するようなもので、卑しい、と。ものや人の名前には意味があるのだから、安易に略したりするものではない、自分にあまり連関の無いものであれば尚のことだ、と。
 趣味とか、精神とか、そういうものに非常に厳しい人だったと思います。別に、言う意味で社会的に立派な人、というわけではありませんでした。のんべだったし。自分でも認めてたし。ただ、精神に於いてその評価にあっては厳しかった、という。
 で。ある日、ある学生が「先生、"ナキパヴァ" って御存知ですか」という話になりまして。ハイ、そうです。「亡き王女の為のパヴァーヌ」ですね。いやもう、先生のウケることウケること。まあ、なんですな、最近巷で言うところの「スイーツ(笑)」みたいなもんでしょうか。ああいう意地悪さとはまたちょっと違うけど。

 ちなみに、「亡き王女の為のパヴァーヌ」は、原語の題で初めて意味があるのでして。即ち Pavane pour une infante defunte 、前韻、後韻、律、全て綺麗に揃っているのであります。つまりは言葉遊びであるこの題名を律儀に日本語に訳して、その上それを省略してしまうことのおかしさ、滑稽さ。
 いや、そのおかしさがおかしさにならないギャップ自体もおかしくもあるし、日本とはそういう所でもあるし、そのこと自体を愛おしくもあるし、とか、まぁそんな諸々が折り重なってはいるのだけれど。


 今はもう昔の話、です。とりとめの無い話になってしまいました。


 ラヴェルのピアノ曲は、その頃からよく聞いています。ラヴェルもドビュッシーもどちらも好きだけれど、敢えて言えばラヴェルの方を好んでいると思います。別に「亡きパヴァ」の故ではないのだけれど、ある意味音楽としてよりアクティヴに働きかけて来るような所のあるラヴェルの方が、聞いていて面白いのかも知れません。それ故に辟易することも無いわけではないのですが。
 アレクサンドル・タローの録音は、比較的最近のもの。2003年ということなので、未だ若いタローの、ブレイクするかしないかという頃の録音です。最近の録音としては、なかなかいいと思います。ちょっと若過ぎるというか、元気があり過ぎる気がしない訳でもないけれど。




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