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フリッチャイ指揮ベルリン・フィル / ドヴォルザークの「新世界」 (1/20)

A.Dvorak : Symphonie No.9 e-moll op.95 "Aus der Neuen Welt"
B.Smetana : Die Moldau
F.Liszt : Les Preludes

 Berliner Philharmoniker
 Radio-Symphonie-Orchester Berlin (*Liszt)
 Ferenc Fricsay (conduct)
 Deutsche Grammophon 463 650-2

 今回は、ちょっと古い録音です。1959年の録音、かろうじてステレオです。
 フェレンツ・フリッチャイ。ベルリン・フィルなどにも多く客演し、ドイツ・グラモフォンに録音の残る、大指揮者になり損なった人。不幸にも、キャリア半ばにして病に倒れた為です。享年48歳。少なくともドイツ・グラモフォンにとってはそれなりに重要な看板の一つだったようです。
 ハンガリー出身ということもあってバルトークと、モーツァルトの録音で定評がありますが、決して特定の音楽のみ、というタイプではなくて結構色々録音しています。今回は、ドヴォルザークの「新世界より」。カップリングがスメタナの「モルダウ」とリストの交響詩「前奏曲」。リストが入ってるのはオマケみたいなもんですね。オーケストラはベルリン・フィル。最後のリストだけがベルリン放送響です。

 Wikipediaなんかでは、白血病を病む前は「トスカニーニ風」などと言われる速めのテンポでの厳格な指揮、後には「フルトヴェングラー風」などと言われる遅めのテンポでのロマンティックな指揮、なんて書いてますが、較べるのも失礼な話ではありますし、ちょっと的外れ。ちなみに、英語版の方は簡潔で、この種のコメントは付いておりません。
 この録音は、時期的には「フルトヴェングラー風」ってことになりますが、テンポ設定は決して遅くない。むしろ速めでしょう。少なくとも、慣習的なカットもあるとはいえ、全曲で44分半というのは、決して遅くない。
 但し、言えばロマンティックと言えないこともない。時にテンポを遅くとって大胆に弦に歌わせたりさせています。大時代的、と言えば言えなくもないけれど、メリハリがはっきりしているのと、不自然な歌わせ方ではないので、違和感はあまりないのです。とはいえ、終楽章の最後はちょっとやり過ぎ.....?(笑)
 一方、例えば、皆様お馴染み第2楽章など、過剰にはならず、それでいて十分歌わせている、という、非常にいいバランスの演奏。一方の第3楽章は、民謡風の中間部と、その前後との、緩急の差が小気味良く、気持ちいいくらい。ベルリン・フィルの演奏も、こうしたテンポの変化に不足無く追従。やはり性能のいいオーケストラは聞いてて楽しいですね。

 こういう音楽をどう言えばいいんでしょう。個人的に思うのは、「柄の大きな音楽だな」ということ。柄が大きい。大雑把だとか大味だとか言うんではないんです。巨大だとか圧倒的なんてのとも違う。懐は深く、胸襟は開いていて、でも悠然と自然体で居る。表現力はあるんだけど、表現の為の表現に陥らない。
 惜しむらくは、録音自体がやはり古いこと。やっぱり、ステレオだろうがなんだろうが、1959年の録音ですから、仕方無いですね。むしろ、年代を考えればまだいい方だとも言えるでしょう。そういう意味では、例えば "ドヴォルザークの「新世界」のお奨め" というわけにはいかないんですが。でも、フリッチャイの録音を聞こうと思うと、どうしてもこのくらいの録音になってしまうので、仕方無いんですけどね。

 それにつけても、フリッチャイはやはり早逝と言うべきなのでしょうね。個人的に好きな指揮者で、やはり早く亡くなった人に、トマス・シッパースがいます。この人の場合、つい「夭折」と言いたくなるのだけれど、フリッチャイの場合は「夭折」というイメージとはちょっと違うのですね。ほぼ同じくらいの歳で亡くなっているのに、フリッチャイの場合は既についつい「巨匠」なんて呼びたくなってしまうような音楽なのです。シッパースが未完成、とかそういうことではなくて、シッパースの場合、音楽自体が後年に至るまで若々しい、言い換えれば巨匠然としたものではないのだけれど、フリッチャイは既にそうしたものを感じさせる音楽造りになっていた、ということだと思うのです。もっとも、一般的には、こんなに躍動する音楽を「巨匠然」とは言わないとも思いますけどもね。
 録音技術面でもそうですが、もう10年、いや、5年でいいから与えられなかったものかと思います。70歳まで生きてれば、1984年ですからね。惜しいと思います。





AUTHOR: mozart1889 URL: http://www.doblog.com/weblog/myblog/41717 DATE: 01/21/2009 18:46:20 フリッチャイの「新世界」、エエですねえ。BPOのサウンドが剛毅で重心が低く、ドイツ風の音なんです。カラヤンでは聴けない音だなぁと思います。演奏も思い入れたっぷりで素晴らしいです。1960年頃、最晩年のフリッチャイのレコードには、鬼気迫るものがあるように思えて・・・・・聴いていてゾクゾクしてきます。
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