トスカニーニ/NBC響のコンサート映像 Vol.4 (11/2)

The Television Concerts - 1948-52  Vol. 4
 C. M. von Weber : "Euryanthe" Overture
 J. Brahms : Symphony No.1 C minor, op.68
 R. Wagner : "Lohengrin" Prelude to Act 1 / "Siegfried" Forest Murmurs / "Tristan und Isolde"
                   Prelude and Liebestod / "Goetterdaemmerung" Siegfried's Death and Funeral Music /
                   "Die Walkuere" Ride of the Valkyries

  NBC Symphony Orchestra
  Arturo Toscanini (comduct)
 TESTAMENT  SBDVD 1006

 いつのまにか11月でやんの.....................
 いや、もう全然書く気が起きなくて放置してました。我ながら酷いもんすね、全く。これじゃ「日記」どころか「月記」も通り越して「季記」になっちゃうって......
 まぁ、書きたい時に書けばいいのです。と開き直っておいて、と........

 ト スカニーニのNBC交響楽団とのライブは、よく知られた伝説になっております。レコードやCDでも出ていますが、時期的にもうTVは始まっているので、映 像も結構残っています。確か20年以上前にLDで全集みたいにして出てますが、その後も何かでまとめて出されてるし、多分ビデオカセットでも出たことある んじゃないかと思います。確か20年前のLDの時は、同時にビデオカセットでも出たんじゃないかな?
 比較的最近では、EMI音源の発掘で有名なTESTAMENTがDVDにしています。で、あるところで、それを一枚千円くらいで売っていたのを買ってきました。まぁ、確かに、あまり売れないわな。

 今回買ったのは、第2/3/4巻。その中の4巻を見ています。これには、1951年11月と12月、2回の中継が収められています。ブラームスの1番がメインのプロ、それにワーグナー・プロ。
 1951年ですから、勿論画像はモノクロ、音声もモノラル。画質・音質共に良くないです。まぁ、流石に1950年代なので、それを考えるとまだましな方でしょう。テレビ中継用だったので、その分バランスは聞き易いという意味でいいみたいだし。

 こ のDVDでの楽しみは、やはり映像、トスカニーニの指揮にあると思います。音楽がダメな訳ではないけれど、トスカニーニとNBC響の録音はCDでも出てい て、それなりに聞けるレベルなので、今更そこはアピールポイントにはならないだろうと。むしろ、トスカニーニの指揮が面白い。
 い や、トスカニーニの指揮が、何か特別なものになっている訳ではないのです。むしろ、概ね知られている通り、速めのテンポで、しっかり振っていて、暗譜で。 ただ、この指揮が、とても分かり易くて明晰なんですね。見ていて気持ちいいくらい。曖昧とした所が無く、棒の表情も分かり易い。左手の指示も的確で、「無 駄がないなぁ」とつい思ってしまうくらい。
 勿論、このDVDでも、ずーっとトスカニーニばかり追っ掛けている訳ではありませんが、やはりトスカニーニの指揮に目を引かれてしまう、そんな感じなのです。

 ト スカニーニの演奏は、「新即物主義」などという言われ方をするスタイルに属することになっています。ただ、これ、一般的には、ドイツに於ける過剰なロマン 主義に対抗する形で生まれた考え方で、だから、元はドイツ語で Neue Sachlichkeit と呼ばれるものを日本語に訳したんですね。日本語で「即物的」っていうと、ちょっと否定的なニュアンスが漂いますが、これはちょっと考え直した方がいいよ うに思います。ちなみに、辞書を引くと、Sachlichkeit には、事実に即している、即物性、といった他に、客観性とか実用本意である、飾り気がない、といった意味もあるようです。そう思うと、日本語の「新即物主 義」という言い方には、それを普及させた者の意図めいたものを感じてしまいます。
 こ の映像の頃、トスカニーニはもう80歳を越えています。それにして、この明快な指揮。動作は大きく、それでいて無駄が無く、的確で、それ故に美しい動き。 指揮の良し悪しはよく言われますが、見ていて「いいなぁ」と思う指揮は、それほど何処にでも転がっている訳ではありません。このトスカニーニの指揮を見て いると、とても音楽的な指揮だな、と思うのです。やたらと神秘めかして、それ故に神だの何だのとオカルトじみたことを言われるようなのとはもう全く違う。
 指 揮というのが、音楽を演奏する為の一対他のコミュニケーションだとするなら、やたら神秘めかして言われる指揮は、実は、コミュニケーションの悪さを言って いるのだと思います。分かりにくいから、受け取る方が必死扱いてああでもないこうでもないと読み取って、それをさも大切な事であるかのように言う。その体 験が間違いだとは言わないけれど。でもその一方で、トスカニーニのこの指揮と、それにも拘らず極めて厳しく「トスカノーノ」なんぞと呼ばれるようなリハー サルをしたこととを考えると、これほどの指揮にして一体どれだけの事を言おうとしたのか、と思ってしまいます。

 ブラームスの交響曲も勿論面白いのですが、この中ではローエングリンの前奏曲が面白いです。いい演奏です。過不足なく、「新客観主義」の名に恥じない演奏です。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : トスカニーニ

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